2010 Fiscal Year Annual Research Report
Death receptorを標的とした胆管細胞癌・混合型肝癌の新規NK細胞療法
Project/Area Number |
22591505
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
天野 尋暢 広島大学, 病院, 病院助教 (30423370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 裕尊 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90359894)
大段 秀樹 広島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10363061)
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Keywords | 胆管細胞癌 / Death receptor / NK細胞療法 / ムチンコアタンパク |
Research Abstract |
手術で得られた胆管細胞癌の臨床2検体の分離、培養を行った。1検体は初代培養に成功したが、その後の継代培養が困難。他の1検体は細胞分離の時点で十分な収量は得られなかった。これまで我々が培ってきた正常肝組織の分離・培養法と異なり、特に固形癌である胆管細胞癌からの分離・培養には新たな手技的工夫、組織に見合ったコラゲナーゼの選択など還流液の調整、培養法の工夫などを再考する必要があると考えられた。 胆管細胞癌細胞株3種類(HuH-28,TFK-1,HuCCT1)の細胞培養とFACSを用いた解析を行った。表面マーカーのうちTRAILの発現の検討を行い、少なくともHuCCT1にTRAILの発現を確認した。 広島大学先進医療開発科学講座外科学で経験した胆管細胞癌(肝内胆管癌)37症例を対象に各種表面抗原の免疫染色を行った。先ずNK細胞の標的としてTRAIL receptorの表出を検討、Death receptor (DR)-4、-5の臨床検体の発現はそれぞれ約94%14%であった。以前、肝細胞癌の臨床検体における当科での結果はDR-4、-5の発現が同等に発現しており、同じ原発性肝癌でもDRの発現が異なることが判明した。よって胆管細胞癌は、主にDR-4を標的としたNK細胞療法が行え得る可能性が確認された。各種粘液染色(MUC1、MUC2、MUC5、MUC6、pS2、CD10、HGM)の結果はそれぞれ88.9%、16.7%、61.1%、55.6%、80.6%、55.6%、66.7%であった。臨床検体の検討から、胆管細胞癌の予後、悪性度に相関を示すMUC1、MUC5をNK細胞療法のもう一つの標的できることが確認できた。
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Research Products
(4 results)