2011 Fiscal Year Annual Research Report
肝組織の恒常維持・修復機構における中心的存在としての肝星細胞の役割解明とその応用
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22591510
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30252018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
宇山 直樹 兵庫医科大学, 医学部, 研究生(研究員) (70402873)
鈴村 和大 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50434949)
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Keywords | 肝星細胞 / 肝類洞内皮細胞 / 流体解析 / 門脈血流 / 肝再生 |
Research Abstract |
本研究では、昨年度に引き続き、肝非実質細胞、とくに肝星細胞と類洞内皮細胞との関連に注目して、肝組織修復機構におけるその働きを検討した。つまり、純粋な肝臓組織修復機構である肝切除後の再生に注目し、門脈血流動態変化の解析と、それを感知する機械的ストレス受容体の同定を試みた。これまで通り、ヒト肝切除症例において、術前術後の門脈血流動態を造影CTから得られるDICOMデータを基に、流体解析用の門脈メッシュモデルを作製し、流体解析ソフトによる門脈血流動態変化を検討するとともに、region growing softwareを用いて正確な領域別肝再生体積との関連を検討した。その結果として、ヒト肝切除後の再生は残存肝で均一に誘導されるのではなく、領域別の門脈血流変化に比例して誘導されることが確認された。一方、ヒト肝組織の免疫組織学的検討からは、類洞内皮細胞に機械的ストレス受容体候補が確認され、肝組織修復機構における類洞内皮細胞と肝星細胞との相互作用のメカニズムを示唆する分泌タンパクおよびその受容体の存在が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト肝切除後のデータ解析および免疫組織学的解析は、予定通りの達成度であるが、実験動物を使った研究は、動物が入手困難であるなどの問題で、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
実験動物が入手困難な場合、培養細胞系を用いて、ヒト肝切除標本の解析から得られた、肝星細胞と肝類洞内皮細胞との機能的相互関係を明らかにしていく。
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Research Products
(4 results)