2010 Fiscal Year Annual Research Report
肝門部胆管癌に対する吸収性スペーサーを用いた手術と粒子線による2段階治療
Project/Area Number |
22591521
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福本 巧 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (70379402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 信也 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (10379406)
具 英成 神戸大学, 医学研究科, 教授 (40195615)
堀 祐一 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (80248004)
味木 徹夫 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (80379403)
木戸 正浩 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (00403246)
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Keywords | 粒子線 / スペーサー手術 / 肝門部胆管癌 / 放射線治療 |
Research Abstract |
2010年9月に放射線総合医学研究所とスペーサー手術と粒子線による2段階治療に関するカンファレンスを開催し、両施設ですでに約200例の2段階治療が腹部および骨盤部の難治性悪性腫瘍に対して実施されていることが明らかとなった。このカンファレンスではゴアテックスをスペーサーとして用いることの利点、および欠点が明らかとなり、今後新規スペーサーの開発に関して両施設で協力することで同意した。また両施設でスペーサーを用いた場合の粒子線の照射計画が異なる事も明らかとなった。 特許関連では2009年度に神戸大学は医療機器メーカー2社と共同で吸収性のスペーサーを開発し、その国内特許を申請したが2010年度はその国際特許(PTC)を出願した。今後、中国、欧州、および米国での特許成立を目指している。 スペーサーの開発では前臨床試験いたる基礎的データー取得を目指して、放射線総合医学研究所との共同実験としてマウスよるスペーサーの毒性試験およびスペーサー埋め込み後の粒子線の照射実験を開始し、データーの集積を開始した。 臨床試験に関しては肝門部胆管癌に対するスペーサー手術と粒子線による2段階治療の臨床I/II層試験の実施企画書を起草中で、完成次第学内倫理員会へ審査請求し、最終実施計画書を完成させる予定である。但しその際に使用するスペーサーを新規スペーサーとするのか従来のゴアテックスを用いるのかは未定である。さらに2010年度はスペーサー手術の研究会の立ち上げ準備を開始した。この研究会では日本全国の粒子線治療施設とスペーサー手術の技術、経験を共有することで2段階治療の普及と治療精度の向上を目指している。
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