2010 Fiscal Year Annual Research Report
胆膵癌に対するアミノ酸抱合ナノ粒子の増殖抑制効果に関する検討
Project/Area Number |
22591528
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
松山 隆生 横浜市立大学, 医学部, 助教 (30464548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城武 昇一 横浜市立大学, 医学研究科, 准教授 (20143274)
遠藤 格 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (60211091)
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Keywords | ナノ粒子 / 膵癌細胞 / 増殖抑制効果 |
Research Abstract |
【目的】平成22年度は癌細胞増殖抑制効果の観察と至適化作業を行った。 【対象・方法】癌細胞増殖抑制効果の観察、ナノ粒子の濃度等の至適化、抑制効果を持つ粒子特性の選別を行なった。異なる種類の胆道癌、膵癌細胞株(AsPC-1, BxPC-3, NOZ, OZ, PANC-1, MIA-Paca2)を用いて物理化学特性の異なるナノ粒子(D70, Asp, Arg, Gly) (Shirotake et al.Chem.Parm.Bull.56(1) : 137-138, 2008)とともに培養を行い、培養48時間後、72時間後に癌細胞のミトコンドリア代謝活性をホルマザンの吸光度定量により測定し増殖抑制を観察した。本実験により抑制効果のあるナノ粒子を選別し、その至適濃度と培養時間を検討した。 【結果】ヒト膵癌細胞株のPanc1ではいずれのアミノ酸重合ナノ粒子添加では培養48時間後に増殖抑制効果を得られた。72時間後には増殖抑制効果は認められなかった。またヒト膵癌細胞株MIA-PaCa2ではいずれのアミノ酸重合ナノ粒子添加で72時間後に最大の増殖抑制効果を得ることが出来た。ヒト転移性膵癌細胞AsPC-1やヒト膵癌腺癌細胞BxPC3、ヒト胆嚢癌細胞株NOZではどのナノ粒子においても増殖抑制効果が得られなかった。 【次年度の研究へ向けて】今年度の研究結果をもとにPanc1, MIA-PaCa2を用いて化学療法剤との併用での増殖抑制効果についての研究を行う予定である。
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