2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞シート工学を応用した幹細胞移植と増殖因子徐放を併用した心不全治療
Project/Area Number |
22591540
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 義 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40281092)
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Keywords | 細胞シート工学 / 幹細胞 / 細胞増殖因子 / ドラッグデリバリーシステム(DDS) / 心不全治療 |
Research Abstract |
(研究内容)末期心不全に対する治療として、多能性幹細胞(ES/iPS細胞)を用いた幹細胞治療を確立するべく、疾患動物モデル(虚血性心筋症モデル)を用いて前臨床段階の移植実験を行う。 (研究実績)準備実験として、ラット亜急性期心筋梗塞モデルに対し、フローサイトメトリーの手法により(Yamashita JK et al. FASEB J. 2005)、マウスES細胞由来心筋細胞を分化誘導・分離し、注入による移植を行ったが、心筋細胞の生着は乏しく、心機能回復効果も不十分であることが示された。続いて、移植効率を高めるため、温度感受性培養皿(UpCell,セルシード社)を用いて上記のES細胞由来心筋細胞をシート状に形成し、回収することに成功した。また、同様の方法を用いて分化誘導を行った(Narazaki G et al. Circulation. 2008)、マウスiPS細胞由来心筋細胞を用いて、同様のシートを作製することにも成功した。 (意義および重要性)多能性幹細胞(ES/iPS)細胞を用いた心臓再生治療において、治療効率を上げうるひとつの方法として、今回の細胞シートを用いた方法が有用である可能性がある。今後、疾患動物モデルに対し移植を行い、生着効率および心機能回復効果の上昇を認められれば、臨床応用により近づくものと考えられる。また、各種細胞増殖因子の併用によりさらなる効果が期待できるかについても、今後検討を行う。
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Research Products
(4 results)