2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591568
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
林 雅太郎 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (00554057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 和弘 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90420520)
田中 俊樹 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50457305)
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Keywords | 肺癌 / 肺気腫 / MMP2 |
Research Abstract |
本研究では肺気腫特有の肺組織微小環境に着目し,肺気腫が肺腫瘍の進展に関与する機序を解明することを目的としている,肺気腫では様々なmatrix metalloproteihase(以下MMP)の過剰発現が報告されているため,我々は肺気腫肺の環境ではMT1-MMP/MMP-2 axisを介して肺腫瘍の進展が促進するという仮定に至った.当該年度は動物モデルを用いて肺気腫の存在が肺腫瘍の増大を促進させることを検証した.1.C57BL/6マウス(8週齢雄)に豚膵エラスターゼを経気管的に投与し,3週間後に肺を摘出し,病理組織学的に肺気腫モデルの完成を確認した.2.肺気腫モデルマウス(以下Eマウス)と対照マウス(以下Cマウス)を用いて各々にLewis肺癌細胞(3LL)を尾静脈投与し,転移性腫瘍を形成させた.3週間後に肺を摘出したところEマウスでは肺重量,肺表面の腫瘍結節数が有意に多かった。3.EマウスとCマウスの肺を摘出し,各々の肺ホモジネート液中の1atentMMP-2,activeMMP-2をGelatin-zymography、MT1-MMPをELISA法を用いて測定した.Eマウスの肺ではlatentMMP-2が有意に高値を示したが,activeMMP-2,MT1-MMPに有意差を認めなかった: 4.EマウスとCマウスの肺を各々に24時間初代培養し,同培養液で3LL細胞を培養した,Eマウス群では3LL細胞数が有意に増加し,培養3日目にはCマウス群より有意に多かった.Eマウス群の培養上清activeMMP-2,MT1-MMPは経時的に増加し,activeMMP-2は培養3日目には有意に高値を示した,以上の結果から肺気腫の存在が肺腫瘍の増大を促進させたこと,肺気腫肺は癌細胞の増殖を促進させる環境で, MT1-MMP/MMP-2 axisの活性がその一因である可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vivo,in vitroの研究ともにプロトコールに従い、進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通りに遂行する予定である。
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