2012 Fiscal Year Annual Research Report
原発性肺腺癌の早期診断・治療標的の開発をめざした戦略的プロテオーム解析
Project/Area Number |
22591573
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
西山 典利 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90438226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梯 アンナ 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60382222)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | プロテオーム / 癌 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
肺癌は悪性腫瘍の中でも悪性度の高い腫瘍として知られ、多くの先進諸国で癌死の中でもっとも頻度の高い腫瘍になっている。診断方法や治療方法に進歩はあるものの、現在の集学的治療を含む治療方針では死亡率の劇的な低下は望みにくい状況である。死亡率の低下には早期発見および個別化治療に代表される新しい治療戦略が必要であるとされ、そのためのバイオマーカーの開発が切望されている。今回我々は、肺癌の診療に有用なバイオマーカーを探索するため、ヒト肺腺癌組織を用いてプロテオーム解析による網羅的なタンパク質発現解析をおこなった。当院で手術を施行した原発性肺線癌症例12例の癌部および非癌部の凍結標本にiTRAQ試薬を用いて癌部及び非癌部組織を比較定量しつつLS-MS/MS解析を行った。その結果、高頻度に、また非癌部と比較して癌部に高発現しているタンパク質をいくつか認められた。その中で主な発現部位が細胞外腔であるタンパク質に注目、そのうちのAnterior gradient 2 homolog (AGR2)が新規バイオマーカー候補として選出された。AGR2に特異的な抗体を用いて原発性肺腺癌組織268例に免疫染色を行ったところ94%で陽性となった。免疫染色でのAGR2の発現強度と各種臨床パラメーターとの統計解析を行ったところ、カプラン・マイヤー法を用いた生存解析で独立した予後予測因子となることが判明した。また、原発性肺腺癌組織111例の血清ARG2濃度をELISA法を用いて測定し、同様に臨床パラメーターとの統計解析を行ったところ、カプラン・マイヤー法を用いた生存解析で予後予測因子となることが判明した。以上より、AGR2は臨床診療上有用な肺腺癌マーカーとなりうることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)