2012 Fiscal Year Annual Research Report
ポリカーボネートポリウレタンを用いた脳動脈瘤塞栓物質の開発
Project/Area Number |
22591579
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
吉野 義一 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (70323681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成相 直 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (00228090)
青柳 傑 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40134704)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生体材料 / 脳血管内手術 / 脳血管障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は、現在の医学、医療材料では治療が困難な巨大脳動脈瘤に対して、有効な治療法に繋がる、新たな概念に基づいた脳動脈瘤の塞栓物質を開発し、血管内手術による脳動脈瘤治療の治療効果と安全性を高めることである。これまでの実験により、ポリカーボネートポリウレタンの多孔構造の発砲密度を調整し、3フレンチカテーテル(内腔約1mm)に挿入できるよう加工することが可能となってきている。またこれを糸状に加工し、中心部に芯となるナイロン糸を入れることによって操作性が改善し、挿入と引き戻しといった既存のメタリックコイルと同等の操作ができるようになった。これにより実臨床の脳血管内手術で用いるテクニックに近い条件で使用することが可能になっている。またポリカーボネートポリウレタンは放射線透過性が高く、X線装置では視認が不可能であった。この問題を解決するべくポリカーボネートポリウレタンに5 mm間隔で金属マーカーを入れることに成功した。これによりX線透視下での視認性が向上した。動物実験では、この素材を用いた塞栓術の短期経過観察に於いて、動脈瘤入口部(ネック部)の表面に良好な血管内膜の被覆が観察できた。また3ヶ月以上の中期及び長期観察において、ポリカーボネートポリウレタンの多孔性構造に反応性の新生結合組織が良好に増生しており、動脈瘤の治癒に向けた生体反応に本材料の適合性が良好である結果を示している。他方で、X線透過性が高いため、瘤内への充填度の判定が困難で、臨床への応用には更なるデバイスの発展が必要である問題点が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] もやもや病患者における3D回転DSA統合画像の有用性2012
Author(s)
吉野義一,成相直,東森俊樹,三木一徳,井上雅人、有村公一,青柳傑,前原健寿,田中洋次,稲次基希、上田泰弘, 原祥子,根本繁
Organizer
第37回日本脳卒中学会総会
Place of Presentation
福岡
Year and Date
2012-04-28