2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591587
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤田 敦史 神戸大学, 医学研究科, 助教 (60379360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 和彦 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (30243322)
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Keywords | コンピュータ外科 / 脳変形モデル / バーチャルリアリティ / 力覚フィードバック / 手術シュミレーション / 医療情報システム / 医用・生体画像 / 仮想現実感 |
Research Abstract |
本研究では,我々が開発した有限要素法を用いた三次元脳変形解析モデルと力覚発生装置を融合させることで,仮想手術器具を介した脳モデルへの手術操作に伴う力覚(応力)呈示が可能な手術シュミレーションシステムを構築することを目的とした.平成22年度は,脳変形解析モデルの計算時間短縮化のために我々が提案してきた手法である1)術野から離れた変形の少ない領域を力覚境界に置換する,2)応力緩和を考慮した超弾性体モデルに変わり,線形弾性体でモデル化するという二つの要素を組み合わせて,処理高速化に改良を加えた.変形解析に要する時間は,初期モデルと比較して約70%の時間短縮となり,また計算機の処理能力向上に伴い,約96%の時間短縮が得られた.しかし,現段階で変形解析に要する計算時間は約13時間が必要であり,リアルタイムの変形計算の現実という点からは課題が残った.変形解析の高速化と平行して,手術の「手応え」である力覚呈示装置からの入力に対する反力発生アルゴリズムの設計,開発を行った.手術器具との接触判定に用いる脳モデルは,変形モデルとは別の脳表面モデルを用い,このモデルと手術器具モデルとの接触判定を行った.得られた干渉深度ベクトルをモデルに入力する強制変位ベクトルとし,脳組織の変形量を有限要素法で計算,脳有限要素モデルの節点での節点力と変位量を算出した.算出した節点力を手術器具モデルに生じる反力として変換出力されるシステムを構築した.
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