2011 Fiscal Year Annual Research Report
頸部頸動脈狭窄症のプラークにおけるIDOの役割と病態の解明
Project/Area Number |
22591592
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
陶山 一彦 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60236057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 泉 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10198327)
馬場 史郎 長崎大学, 長崎大学病院, 助教 (30530430)
斎藤 邦明 京都大学, 医学系研究科, 教授 (80262765)
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Keywords | IDO / 頸動脈プラーク / 頸動脈内膜剥離術 / MRI |
Research Abstract |
頸動脈狭窄症におけるプラークの不安定性を規定する局所因子を解明する目的で、当院で外科治療(CEA)を行う症候性・無症候性の頸動脈狭窄症患者を対象として(1)頸動脈プラークの画像検査(2)臨床所見、および(3)手術で得られた病理組織所見をそれぞれ対比させている。(1)については3T MRIプラークイメージング(GE横河3T Signa HDxにて脂肪抑制に優れたIDEAL法を用いたT1強調画像と3D TOFを撮影し、プラーク内のROIと胸鎖乳突筋の信号強度比を算出)を全例で行っている。T1強調画像においては信号強度比カットオフ1.5で不安定プラーク(脂質コアが50%以上と規定)に対する感度90%・特異度100%、またカットオフ2.0でプラーク内出血(抗glycophorin A抗体染色で20%を超えるものと規定)に対する感度70%・特異度100%であり、他のMRI sequenceや画像診断法よりも信頼度が高い検査と考えられた。しかしながらプラーク不安定性のもう一つの指標であるfibrous capの菲薄化・連続性の有無に関しては、現在のMRIにおいては評価困難であった。上記所見をふまえ、おのおのの組織切片において抗neopterinポリクローナル抗体、抗IDOモノクローナル抗体、抗S-100/fascin抗体などを用いた詳細な免疫組織化学的検討(image analyzerでの信号強度評価と統計学的解析)を行う予定である。本研究においては免疫担当細胞の組織内分布が極めて重要であるため、2重染色を行い(マクロファージ/鉄、マクロファージ/IDO/neopterin)その局在をより正確に評価していく。(2)についてはWBA-Neoを用いた血小板凝集能の評価を行っており、CEA術前の血小板機能亢進(凝固非抑制)状態が虚血性合併症の出現頻度と相関していた。これに関しても組織標本との対比を随時行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
画像診断・臨床所見の評価は順調であるが、組織学的評価が予定通りではない。
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Strategy for Future Research Activity |
手法の変更はなく、症例数を増すことに努力していく。
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Research Products
(6 results)