2012 Fiscal Year Annual Research Report
プロスタグランジンD2制御による虚血性脳損害治療法の開発
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22591594
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
間瀬 光人 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60238920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有竹 浩介 公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 分子行動生物学部門, 研究員 (70390804)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | prostaglandin D synthase / H-PGDS inhibitor / cerebral ischemia / monckey model / reperfusion |
Research Abstract |
本研究の目的は、霊長類虚血性脳損傷モデルを用い,PGD2合成阻害剤を投与することにより,脳内に大量に存在する炎症メディエーターであるPGD2を制御し,脳虚血後の二次性脳損傷を軽減させる新しい治療法を開発することである. 本年度はPGD2合成阻害剤のブラインド投与下に,カニクイザルを用いた脳梗塞モデル作成,MRI画像撮像,行動観察,神経機能記録,高次脳機能(空間記憶)測定を行った.モデルの作成は脳血管内手術用マイクロカテーテルを中大脳動脈に留置して血流遮断することにより作成し(3時間),カテーテルを引き抜くことにより再灌流(血流再開)した. その結果,MRI上虚血(脳梗塞)の広がりにばらつきがあったが,再現性のあるモデルを作成することができた.本モデルでは梗塞体積によって予後が大きく変わることが明らかとなっており.すなわちMRIで急性期虚血体積が5000mm3(ミリ立法メートル)を上回った場合は,通常脳ヘルニアを来して通常死亡する.キーオープンして薬剤投与群とコントロール群を比較した.観察した1ヶ月間については副作用を疑わせるような異常所見はなく,薬剤の安全性は確認された.MRI上,再潅流後亜急性期(day 3)における脳浮腫軽減が薬剤投与群の一部のケースで見られた.また6689mm3の梗塞体積があっても生存した動物を1匹認めたが,この動物は薬剤投与群であった.以上の結果より薬剤の治療効果の可能性が示唆されたが,梗塞体積の減少,耐虚血体積の増加,高次脳機能の改善などの点については,両群間に統計学的有意差を認めるまでには至らなかった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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