2011 Fiscal Year Annual Research Report
正確な血管厚み情報を含んだ脳動脈瘤の破裂予測システムの構築
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22591599
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
銭 逸 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (80389147)
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Keywords | 脳動脈瘤 / 血流シミュレーション / 臨床データベース |
Research Abstract |
本研究は長年構築された脳動脈瘤破裂予測シミュレーション技術をベースに,脳動脈瘤の血管弾性を考慮した血流シミュレーション技術を構築し,高度な画像処理技術を用いて正確に計測された血管の厚み情報を含んだ脳動脈瘤の固・液連成シミュレーションシステムを開発する.具体的には血流シミュレーション技術を中心とし周辺研究組織の持つ技術を有機的に組み込むことで,取得される高度に再現された患者瘤内流れ情報を用いることで,患者の診断・治療支援技術を確立し臨床への直接的なフィードバックを目指している。23年度の具体的に達成した成果は: ・4D-CTを利用して、脳動脈瘤の患者の時系列の画像データを集めることができ、本研究のシミュレーションを行うための適切な脳動脈瘤臨床例を準備できた。 ・脳動脈瘤の血管厚み計測:画像データをSIEMENSに渡し、瘤と親血管の血管厚みの計測を開始した。 ・血管厚みを含めるFSIシミュレーション手法の構築:FSIの解析手法の開発ができ、南アフリカの国際脳神経学会(WFINT2011)で発表した。 ・シリコンモデルによる血管厚み計測技術の正確性確認:脳動脈瘤のシリコンを早稲田大学で製作でき、シリコンモデルを用いて血管の弾性率の計測も行い、in-vitroの脳動脈特性パラメータを得られた。 以上の成果により、血管厚みを含めた血流シミュレーション技術を構築,予測される正確な物理特性と脳動脈瘤の血管厚みの影響について定量FSIシミュレーションを行うことが可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は第2段階として平成22年度の研究をひき続き、固・液連成シミュレーションを構築でき、臨床のデータベースから血管の厚み測定技術を構築し推進されている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の方針として、今年度構築できた固液連成シミュレーションを用いて、脳動脈瘤の患者データをベースに計測された血管の厚みを解析に導入し、血管の弾性および厚みを考量する脳動脈瘤の血流シミュレーションを行う予定とします。
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Research Products
(4 results)