2012 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化進展に関与するギャップ結合の病態メカニズムについての臨床病理学的解析
Project/Area Number |
22591601
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Research Institution | 秋田県立脳血管研究センター |
Principal Investigator |
中瀬 泰然 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 脳卒中医療システム研究部, 部長 (60390928)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳血管障害 / 内頚動脈内膜剥離術 / 動脈硬化 / 免疫組織染色 |
Research Abstract |
平成22年度は抗CD36抗体を用いた免疫組織染色を行った。その結果、糖尿病の合併が粥腫動脈硬化巣内における筋線維芽細胞様細胞におけるCD36発現の上昇に関与し、クロピドグレルやARBの内服がマクロファージにおけるCD36発現の抑制に寄与していることを見出した。 平成23年度は抗Cx30、Cx43、Cx45抗体を用いて免疫組織染色を行った。その結果、粥腫動脈硬化巣にはCx30とCx45の発現を認めず、Cx43は内皮細胞、マクロファージで主に発現していることを確認した。 平成24年度は引き続き内頚動脈内膜剥離術より得た病理標本11サンプルを対象に検討した。抗Cx43とCx37抗体を用いて免疫組織染色を行い、CD36の発現とコネキシン蛋白の発現それぞれで分布の違いを評価した。その結果Cx43発現は11例中4例に認め、CD36との共発現は関連を認めなかった。Cx37発現も11例中4例に認め、CD36発現陽性マクロファージとの共発現が認められた。筋線維芽細胞様細胞ではCD36発現との関連は認めなかった。臨床所見との関連では、コネキシン蛋白の発現が見られた症例は見られなかった症例に比べて症候性病変の割合が有意に低値であった(χ2検定:p=0.036、1/5例と5/6例)。以上より、CD36は酸化型LDLの受容体としてプラークの不安定化に寄与するが、動脈硬化リスクの治療に反応していることが解明された。また、細胞間連絡器官としてのコネキシン蛋白発現はプラークの安定化に寄与する可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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