2012 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍融解型センダイウイルスを用いた脳腫瘍特異的な免疫遺伝子治療
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22591606
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岩立 康男 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70272309)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | グリオーマ / ウイルス療法 / 腫瘍免疫 / インターフェロン / 遺伝子組み換え / センダイウイルス / Flt3-L |
Research Abstract |
センダイウイルスベクターの出芽に必要なMタンパクを欠失させ(SeV/ΔM)、細胞融合に必要なFタンパクをグリオーマ細胞において高発現が確認されているurokinase-type plasminogen activator (uPA) によって開裂し活性型となるように改変した新規の腫瘍融解ウイルスを実験に用いた。このウイルスベクターにインターフェロンβ(IFN-β)遺伝子を搭載することにより(SeV/ΔM-IFNβ)、遺伝子導入効率を損なうことなく樹状細胞を強力に活性化することを証明した。これを9L-gliosarcoma細胞によるラット脳腫瘍モデルの脳腫瘍局所に投与すると100%の治癒が得られた。また、Standard51Cr release assayにより、腫瘍特異的細胞障害性Tリンパ球が通常の皮下ワクチン療法よりも強力に誘導されていることが示された。免疫学的寛容の場である脳においても、センダイウイルスを活用することにより強力な抗腫瘍免疫が誘導されることが示された。治療後2週間目に脳を摘出し、CD8 T cell、CD4 T cell、CDb+マクロファージの浸潤を免疫組織化学により検討したところ、これらの細胞の著名な浸潤増加を認めた。また、樹状細胞の活性化を促すFlt3 ligandの発現増強も認められた。長期生存ラットに関し、神経学的異常の有無、体重変化などを観察し、特に異常を認めなかった。一部のラットは、解剖し種々の臓器を摘出し、病理標本を作製したが、特別な異常所見は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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