2012 Fiscal Year Annual Research Report
悪性神経膠腫に対するWT1ペプチドワクチン療法の抗腫瘍効果を増強する治療法の開発
Project/Area Number |
22591609
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坪井 昭博 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10372608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 直哉 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90315945)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | がんワクチン / 脳腫瘍 / 悪性神経膠腫 / WT1 / 癌免疫療法 |
Research Abstract |
我々は腫瘍抗原であるWT1を標的とした癌ワクチン療法の基礎的研究、開発を行っている。再発膠芽腫に対しての臨床試験ではこれまでに報告された他の治療法に比べ、良好な成績を報告している。しかし効果が不十分な症例もある事から悪性神経膠腫に対するWT1ペプチドワクチン療法の抗腫瘍効果を増強する治療法の開発のため以下2件の研究を行い、有望な結果を得た。 1.初発悪性神経膠腫に対するテモゾロミド併用WT1ペプチドワクチン療法 2.再発悪性神経膠腫を対象としたWT1 ヘルパーペプチドとWT1-CTLペプチド併用療法 1.初発悪性神経膠腫を対象に、現在の標準治療であるテモゾロミドにWT1ワクチン療法を上乗せする事で治療効果の増強が得られる事を期待し、2010年よりテモゾロミドとWT1ワクチン療法併用療法の安全性の評価を主目的とした第I相臨床試験を行った。忍容性がある事が確認されるとともに2年無増悪生存が6例中5例と再発予防効果に期待がもてる結果を得た。 2.2010年より再発悪性神経膠腫を対象としてHLA classI結合WT1ペプチド(WT1-CTLペプチド)に加え、HLA classII結合WT1ペプチド(WT1ヘルパーペプチド)の併用投与の第I相臨床試験を行い忍容性がある事が確認された。また抗腫瘍効果については参加12例中6例が開始後3か月目の評価でSD(stable disease)で、内4例は一年以上無増悪生存であった。通常再発悪性神経膠腫の無増悪生存期間の中央値は6カ月程度で1年全生存率は1割未満であるので、本治療法は期待できる治療法であることを示唆した。今後第II相臨床試験にて有用性を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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