2011 Fiscal Year Annual Research Report
グリオーマ動物モデルを用いたグリオーマ幹細胞ニッチと増殖・浸潤・血管新生の解明
Project/Area Number |
22591611
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
市川 智継 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10362964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒住 和彦 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20509608)
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Keywords | 腫瘍幹細胞 |
Research Abstract |
浸潤増殖性悪性グリオーマ動物モデルを用いて、グリオーマ幹細胞のニッチがどこにあるかを探索し、そこからどのように増殖・浸潤・血管新生がおこっているかというグリオーマの本質的な病態を解明する目的で、本年度は、(1)グリオーマ幹細胞の同定と、(2)グリオーマ幹細胞ニッチの部位同定と、組織学的、分子生物学的検討を行った。 (1)グリオーマ幹細胞の同定 培養細胞ならびに動物モデルの中に、グリオーマ幹細胞がどの程度存在するかを検討する。培養細胞を用いて、CD133、PSF-1、nestinやdoublecortin等の幹細胞マーカー候補に対する抗体で免疫染色をおこなった。その結果、PSF-1陽性細胞の存在を認めた。 (2)グリオーマ幹細胞ニッチの部位同定と、組織学的、分子生物学的検討 浸潤増殖性悪性グリオーマ動物モデルを作成し、摘出標本を、CD133、PSF-1、nestinやdoublecortin等の幹細胞マーカー候補に対する抗体で染色し、グリオーマ幹細胞の組織学的存在部位を同定した。これらは腫瘍幹細胞ニッチの存在部位を示していると考えられ、ざらに、グリオーマ幹細胞と増殖、浸潤、血管新生との関連について、HIF-1やVEGF、integrinなど特定分子の発現を、免疫染色により組織学的に検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々が実験モデルとして選択した細胞は動物由来であるため、分子生物学的な検討を行うにあたっては、マテリアルの選択と試行錯誤の繰り返しが要求されたが、目的とする遺伝子、タンパクの同定は順調にすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
我々の用いるモデルに用いることのできる分子生物学的マテリアル(抗体など)を、データベースをもとに探索し、さらに選択肢を広げることによって、研究成果の深みを増すよう努める。
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Research Products
(30 results)