2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591612
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 文之 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60444692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗栖 薫 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (70201473)
杉山 一彦 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 准助教 (30243554)
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Keywords | glioma / EGFR / PEA-15 |
Research Abstract |
上皮成長因子レセプター(EGFR)のシグナル伝達経路に着目し、正常のastrocyteにおいて豊富に発現し、さらにEGFRのシグナル伝達経路の下流に位置するastrocytic phosphoproteinのPEA-15について検討した。PEA-15はアポトーシスを抑制する一方で、ERK1/2を細胞質に留めて増殖活性を抑制するが、PEA-15の発現をgliomaにおいて詳細に検討し、diffuse astrocytoma (WHO grade II)、anaplastic astrocytoma (WHO grade III)、glioblastoma (WHO grade IV)と悪性度が上昇するにつれて、PEA-15の発現が低下することを明らかにした。さらに、PEA-15が低下することが悪性gliomaにおいて予後不良因子であることを明らかにした。また、Glioma患者において、脳幹に発生したgliomaの予後予測因子を詳細に検討した。そして、single proton MR spectroscopyによるlactateの検出が脳幹gliomaの予後不良因子であることやconventional MR imagingが予後予測因子にならないことを明らかにした。Lactateは嫌気性代謝のマーカーであり、gliomaの悪性度との相関が着目されている。また、gliomaの中で最も悪性度の高いglioblastomaにおいて、b値を4000に設定した拡散強調画像で拡散係数(apparent diffusion coefficient)を測定すると、glioblastomaにおけるADCはcentral nervous system malignant lymphomaのADCと比較して有意に高く、両者の鑑別が可能となり、治療方針の決定の上で極めて有用であることを明らかにした。さらに、b値1000と比較した場合に、より正確に細胞密度と相関することを明らかにし、高いb値での拡散強調画像の有用性を明確にした。また、通常のADC値での検討で、glioblastomaの予後がADCと逆相関することや、髄芽腫が上衣腫と比較して有意に低いADCを示すこと、脳室内腫瘍の鑑別診断における有用性について報告した。
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