2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳内移植モデルを用いたリンパ腫の浸潤機構の解明と新規治療の考案
Project/Area Number |
22591615
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
牧野 敬史 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (90381011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉津 純一 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (20145296)
中村 英夫 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (30359963)
秀 拓一郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (40421820)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 悪性リンパ腫 / fatty acid synthase / IDH1 / エネルギー代謝 / 中枢神経 |
Research Abstract |
本研究では脳原発悪性リンパ腫の病態を解明し、既存の治療に対する耐性の克服、さらに病態解明に基づいた新規治療法の開発により、治療成績および治療後のQOL改善を目的としている。 脳原発悪性リンパ腫の治療に関しては大量メソトレキセート療法が標準的治療として行われているが、治療に抵抗性がある症例、早期に再発・進行を来す症例がみられる。これまでに治療を行った91例の治療成績を検討し、転帰に関わる因子を解析した。その結果、薬物抵抗性や副作用による中断で治療が完遂できなかった症例が、有意に転帰不良であった。この結果は、日本脳神経外科学会学術総会シンポジウムで発表した。さらに薬物抵抗性であった症例の組織サンプルを用いて、分子発現の違いを解析中である。 脳内に浸潤性に広がる病変の鑑別は画像診断だけでは困難であり、組織採取による組織診断が必要である。しかし組織診断目的の生検術により得られるサンプルは少量であり、鑑別診断に苦慮することが多い。そこで我々は、神経膠腫において高頻度に変異しているisocitrate dehydrogenase1 (IDH1)に着目し、変異型IDH1を特異的に認識する抗体を用いた免疫組織染色により非腫瘍性病変との鑑別を行った。瀰漫性星細胞腫などの腫瘍細胞のみ陽性であり、検査した非腫瘍性病変はすべて陰性となり、鑑別に有用であった。この結果は、日本脳腫瘍病理学会で報告した。さらに悪性腫瘍との鑑別を明らかにする目的で、脂肪酸合成に関与し、様々ながんで発現の亢進が報告され、我々も悪性髄膜腫において高発現を確認しているfatty acid synthase (FAS)の発現を検討した。膠芽腫、悪性神経膠腫、リンパ腫ではいずれも70-80%で発現陽性であり、非腫瘍性病変(20%)との鑑別に有用であった。この結果はBrain Tumor Pathologyに報告した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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