2010 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎終板の3次元微細構造解析:栄養管ナノスケール構造と椎間板生化学特性との関連
Project/Area Number |
22591645
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
井上 望 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (30193600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 範子 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (20373087)
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Keywords | 解剖学 / 整形外科学 / 生物・生体工学 / 脊椎 |
Research Abstract |
1、 マイクロCTスキャナ(SMX-160CTS,島津製作所)を用いた高分解能家兎腰椎終板マイクロCT撮像のための家兎腰椎終板試験片用撮像治具を作成した。この撮像治具により、20μmおよび8μmの解像度での家兎腰椎終板試験片のマイクロCT画像が安定して撮像できるようになった。2、研究代表者がこれまでに開発した椎間板高3次元解析ソフトウエアを改良し、椎間板線維輪と髄核部の椎間板高を分離して測定することが可能になった。また、従来の単純X線像を用いた椎間板高計測との比較を行い、椎間板高3次元解析の優位性を確認した。3、家兎腰椎終板マイクロCT画像から終板内を3次元再構築し、8μmの分解能で栄養管の3次元モデルを構築することに成功した。この結果、家兎腰椎終板内では栄養管は3次元ネットワークを形成していることが明らかになった。4、さらに栄養管ネットワークを個々の栄養管に分離し、個々の栄養管の固有ベクトル解析による栄養管の3次元配向解析法を開発した。5、栄養管の3次元配向に基づき,栄養管の3次元ネットワークを腰椎終板に対して垂直方向・水平方向に分離することが可能になった。6、垂直方向と水平方向の栄養管の平均容積と平均直径の計測法を開発した。7、5個の腰椎終板試験片を用いた計測により、栄養管の平均直径:65.8±5.0μmの値を得た。さらに、垂直方向の栄養管の平均容積と直径は各々,10.6±2.8×10^6μm^3と81.0±6.6μmであった。水平方向の栄養管の平均容積と直径は各々,6.1±0.9×10^6μm^3、55.6±6.4μmであり、垂直方向の栄養管は水平方向の栄養管よりも統計学的に有意に大きな容積と直径を有することが分かった。
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Research Products
(1 results)