2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591651
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
永澤 博幸 秋田大学, 医学部, 助教 (50375284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 恭司 秋田大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10185431)
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Keywords | 集束超音波 / 肉腫 / 治療 / アポトーシス / リンパ球 / 免疫 |
Research Abstract |
平成23年度は収束超音波による抗腫瘍作用の解析をマウス固形肉腫を対象に行った。 1.細胞の継代と腫瘍細胞浮遊液の調整:Sarcoma180をマウス腹腔内で継代し実験腫瘍とした。 2.超音波照射装置:日立中央研究所製の、伝播方向の約長さ8.5mm、幅1mmの限局性の部位に超音波を収束させることが可能なtransducerと、安価な無線機用の増幅器やコントローラーを組み合わせ用いた。 3.収束超音波照射:Sarcomal80細胞3.0×10^5個を含む腫瘍細胞浮遊液をマウスの背部皮下へ注入し、固形腫瘍が径1.5cmになった時点で、マウスを固定台に設置し、腫瘍部を専用の水槽で水没させ、XYZstageにつなげた超音波画像モニターで腫瘍部を描出できるよう位置決めしモニターで観察しながら、収束超音波装置で腫瘍部へ単回照射した。照射は周波数2MHz、出力10Wで10秒間おこなった。水槽内は脱気水を満たし、38度に保った。 4.評価ならびに結果(1)経時的な腫瘍の観察と組織学的検討:経時的に腫瘍最大径を観察すると、対照では徐々に腫瘍径が増大していたが、照射群では増大は軽度で優位に小さかった。(2)組織中におけるCD4陽性細胞およびCD8陽性細胞の検討:非照射群腫瘍組織ではほとんど認められなかったが,照射1週後では1視野あたりCD4陽性細胞が平均4個,CD8陽性細胞が平均6個であった。(3)Tunel陽性細胞の検討:1週後の時点において非照射群腫瘍組織では1視野あたり平均5個,照射群では12個であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス背部皮下に接種した肉腫に集束超音波を照射し,抗腫瘍効果を組織学的に検討する目的は概ね順調に進展しています。腫瘍径の縮小,マウス生存率の向上が認められました。またTリンパ球やマクロファージなどの腫瘍免疫に関するデータも当初予定通り得られました。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き集束超音波によるマウス軟部肉腫への抗腫瘍効果について研究します。集束超音波の熱凝固による直接的な抗腫瘍効果のほかに,今年度は特に腫瘍免疫を介した間接的な抗腫瘍効果についての研究を推進する予定です。
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