2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591660
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
井手 淳二 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (10253725)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 博志 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (60174025)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 腱板骨結合部再生 / 細胞外基質グラフト / 成長因子 / 最大破綻強度 / 剛性 |
Research Abstract |
修復困難な腱板広範囲断裂・大断裂の治療法は、従来の方法では必ずしも満足な治療成績は得られていないため、新たな治療法を開発する必要がある。われわれは線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor-2;FGF-2)がヒト真皮細胞外基質(Acellular dermal matrix;ADM)をscaffoldとして再構築した腱板骨結合部の修復を組織学的に促進することを報告した。本研究の目的は、この腱板再建モデルを用いてFGF-2の効果に関する生体力学的評価を行うことである。 20週齢の雄Sprague-Dawleyラット32匹を使用し、腱板欠損(コントロール)群(n=8)、ADMで再建したグラフト群(n=8)、グラフト群にFGF-2を局所投与したグラフトFGF治療群(n=8)の3群を作成した。術後12週で安楽死させ、再構築した腱骨結合部の生体力学的強度を評価した。手術操作を加えていない正常例(n=8)を正常群とし同様に評価した。 正常群の最大破綻強度は42.9±15.1(N)、剛性は19.0±6.9(N/mm)であった。破断部位は腱骨結合部6例、大結節部2例であった。腱板欠損(コントロール)群, グラフト群, グラフトFGF治療群の最大破綻強度は, 9.0±1.6(N), 13.0±2.3(N), 15.9±1.6(N)であり、各群間に有意差を認めた。各群の剛性は、2.1±0.9(N/mm), 3.0±1.7(N/mm), 5.3±3.0(N/mm)であり、グラフトFGF治療群が有意に大きかった(図2)。手術を行った3群の破断部位は全て再構築した腱骨結合部であった。グラフトFGF治療群の最大破綻強度は正常群の37%であり、剛性は28%であった。 FGF-2はADMをscaffoldとしたラット腱板再建モデルにおける腱骨結合部の強度を生体力学的に改善した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|