2010 Fiscal Year Annual Research Report
P53-RB経路を標的とした悪性骨軟部腫瘍に対する遺伝子調節化学療法
Project/Area Number |
22591668
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
辻 吉郎 京都府立医科大学, 医学研究科, 客員講師 (70453123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 博昭 京都府立医科大学, 医学研究科, 客員講師 (90360031)
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Keywords | 悪性骨腫瘍 / 悪性軟部腫瘍 / 化学療法 / P53遺伝子 |
Research Abstract |
骨肉腫細胞株に対する天然化合物の抗腫瘍効果の検討 スルフォラファンは強力な抗腫瘍効果を有する天然化合物である。本研究結果から、スルフォラファンはマウス骨肉腫細胞LM8に対して、細胞周期をG2/M期で止め、増殖を抑制した。スルフォラファンはp21WAF1/CIP1の発現を誘導し、濃度依存性に細胞周期を停止させた。また、スルフォラファンはcaspase-3を切断し、またSub-G1期の細胞比率を増加させ、アポトーシスを誘導した。さらにスルフォラファンは、ヒト骨肉腫細胞株であるMG63に対して、p53非依存的にp21WAF1/CIP1の発現を誘導し、細胞周期を停止させた。 次にヌードマウスを用い、real time imaging systemを用いたin vivoでの実験を行った。ルシフェラーゼを導入したLM8をヌードマウスの皮下に移植し、スルフォラファンを腹腔内投与したところ、毒性を誘発することなく、原発巣の吸光度の低下を認めた。即ち、増殖抑制効果を認めた。 スルフォラファンが骨肉腫細胞株に対して強力にp21WAF1/CIP1の発現を誘導したことから、スルフォラファンは骨肉腫に対する新規の有用な分子標的治療薬になり得ると考えた。
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Research Products
(1 results)