2010 Fiscal Year Annual Research Report
ビスフォスフォネートによる破骨細胞の細胞死誘導および骨吸収抑制メカニズムの解明
Project/Area Number |
22591679
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 寧 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50570016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50282661)
武冨 修治 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70570018)
小倉 浩一 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20583115)
増田 和浩 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70407948)
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Keywords | リセドロネート / 破骨細胞 / 細胞骨格 / Akt |
Research Abstract |
われわれはこれまでに、代表的なアミノビスフォスフォネートであるリセドロネートの破骨細胞に対する作用を詳細に検討し、リセドロネートが破骨細胞の骨吸収活性を抑制することを明らかにしてきた。本年は引き続いて破骨細胞の細胞骨格に対するリセドロネートの作用を免疫染色やビデオマイクロスコピーなどを用いて形態学的に検討した。 リセドロネート処理によってtubulinなどのmicrotubuleの破綻が生じ、核が中央部に配置するという形態学的な変化が観察された。このような変化はAktインヒビターの処理によっても認められた。リセドロネートのAkt活性に対する作用をWestern blottingやELISAによって検討したところ、用量依存性にAktの活性を抑制することが明らかになった。一方リセドロネートはMAPキナーゼであるErkの活性化も抑制するが、それに要する用量はAkt抑制に要する用量の10倍以上必要であった。これらの結果は、リセドロネートによる破骨細胞細胞骨格、とくにmicrotubuleの変化がAkt活性抑制による可能性を示唆した。実際、恒常活性型Aktをアデノウイルスベクターによって導入するとリセドロネートの作用は中和された。現在Aktの破骨細胞特異的ノックアウトマウスを作成し、Aktの骨組織に対する作用をin vivoで検討している。
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Research Products
(3 results)