2012 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチにおける直鎖状ポリユビキチン化による新規NF-kB活性化機序の解明
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22591685
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
冨田 哲也 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (30283766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 秀樹 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60191558)
岩井 一宏 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招聘教授 (60252459)
椚座 康夫 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60507193)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / LUBAC / NF-kB |
Research Abstract |
人工膝関節置換術を行った際に膝関節滑膜組織を採取しサンプルの収集を進めた。関節リウマチ患者(RA)の培養滑膜細胞でのLUBACの発現を確認するため、採取した滑膜組織のLUBAC(HOIP/HOIL-1L)の免疫染色を行った。対照群には変形性関節症(OA)の患者とした。HOIP/HOIL-1LはRA患者群・OA患者群共に炎症性滑膜における広範な発現を認め、さらにRA患者群でHOIP、HOIL-1L共により高い発現傾向を示した。関節リウマチ患者(RA)の血液および骨髄中の単核球分画でのHOIP/HOIL-1Lの発現を確認するため、採取した血液および骨髄から蛋白抽出を行いwestern blot analysisによる発現解析を重ねた。対照群を変形性関節症(OA)とした。血液における発現解析からは、RA患者群・OA患者群共にHOIP/HOIL-1Lの発現を認め、HOIPはRA患者群でより高い発現を示したが、HOIL-1Lでは疾患群間での差は認めなかった。さらに骨髄液における結果は、HOIP/HOIL-1Lは共にRA患者群で高い発現を示した。また下流シグナル(I-CAM、V-CAM)についても同様にRA患者群で高い傾向を示した。以上の結果からRAの炎症におけるNF-κB経路の活性化過程において、そのmaster regulatorであるHOIP/HOIL-1Lの発現はRA患者の滑膜細胞および骨髄単核球において有意に高いことが示された。これら事実から本研究はRAの病態解明に資する研究であると同時にHOIP/HOILがRAにおける治療標的となり得ることを示唆し、RAの新たな治療戦略としての展開が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)