2012 Fiscal Year Annual Research Report
生体吸収材料および成長因子を用いた肩腱板修復促進法の開発
Project/Area Number |
22591688
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
森原 徹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90336735)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 肩 / 腱板 / 生体吸収材料 / 成長因子 / 徐放 |
Research Abstract |
本研究の目的は、BMP-7(成長因子)を、徐放機能をもつゼラチンハイドロゲルシート(GHS)(生体吸収材料)に含浸させることにより、肩腱板断裂修復が促進するかを検討することである。 RIガンマシンチグラフィーを用いて、ヨード放射性元素で標識したBMP-7をラットの肩関節部に投与した。GHSを用いた群(GHS(+))と用いない群(GHS(-))で、投与後3週目まで比較検討した結果、GHS(+)群では、投与後3週目まで有意にBMP-7の肩関節での残留量が高いという結果が得られた。 次にラットによる肩腱板断裂修復モデルを作成し、A群:PBS(+),GHS(-)、B群:BMP-7(+),GHS(-)、C群:PBS(+),GHS(+)、D群:BMP-7(+),GHS(+)の4群に分類し、術後2,4,8週目で評価した。MRIで腱板の修復状態を評価したが、有意な差はなかった。μCTでは全例で明らかな異所性骨化は認めなかった。組織学的修復の程度を点数化した評価では、4群全てで術後週数が経つにつれて、組織修復が得られた。BMP7を投与した群(B、D群)では組織修復が促進される傾向を認めた。A群とB群の比較ではA群の点数が高かった。一方、C群とD群の比較ではD群の点数が高かった。術後8週目における点数は、D群が他群より高かった。BMP-7を投与した群(B、D群)では術後2週目に他群より炎症細胞を著明に認めたが、術後4週目以降は減少していた。 本研究の結果は、BMP-7を徐放させることにより、肩腱板断裂術後の修復を促進できる可能性を示唆している。これにより、臨床において肩腱板断裂手術治療成績の向上およびリハビリテーションの期間短縮を実現できる可能性がある。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|