2011 Fiscal Year Annual Research Report
股関節シュミレーターを使用した各種超高分子ポリエチレンの摩耗特性の検討
Project/Area Number |
22591691
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
山本 謙吾 東京医科大学, 医学部, 教授 (10246316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 孝明 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70266500)
正岡 利紀 東京医科大学, 医学部, 講師 (70256270)
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Keywords | 人工股関節全置換術 / 生体工学 / 超高分子ポリエチレン |
Research Abstract |
人工股関節全置換術(以下THA)の摺動面に使用される超高分子量ポリエチレン(以下UHMWPE)の耐摩耗性及び耐久性向上による術後長期成績改善は、より侵襲が大きく時に骨欠損等により難渋するTHA再置換術を低減し、また初回手術の適応年齢の拡大が可能となり、引き続き整形外科の分野において取り組むべき課題と言える。本研究では高架橋UHMWPE(以下HXPE)ライナー厚みの違いによる摩耗量の検討、摩耗量増加の原因となる酸化を防止するVitmin-E添加したライナーの摩耗特性を検討、また耐摩耗試験中の表面解析により得られた各種パラメーターと摩耗特性との関連性の検討が目的である。現在までに実施した研究結果としては、Bovine牛血清(20% protein)によるHXPEライナーのSoakingをAbsorption特性による重量変化が11週で安定するまで実施。その後12 Channel orbital Hip simulator(SWM-12,Skore Western Manufacturing Co.,Morovia,CA,U.S.)を使用し長期耐摩耗試験を実施した。使用したHXPEインサートは7Mrad照射を行った44mm径の厚さ3.5及び4.0mmのHXPEが計6個、7Mrad照射Vitamin-E添加44mm径のHXPEで3.5mmと4.0mmで計6個、計12個である。摩耗試験後の摩耗量変化とWhite interferometryによる表面解析を0.25-0.5million cycle毎に実施、各々7million cycleまで実施した。その結果44mm径7Mrad照射UHMWPE(以下44mmHXPE)の摩耗量は平均30.3-42.1mm3/Mcであった。44mm径Vit-E添加7MradUHMWPEの摩耗量は平均28.4~40.4mm3/Mcであった。引き続き耐摩耗試験を実施するとともに、実施した表面解析結果と摩耗量との関連性の検討を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在股関節シュミレーター試験を7million cyclesまで終了。1.0million cycle毎に実施した摺動面表面解析によって得られた各種粗さパラメータ値との関連性の検討作業を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、本研究において実施得られた耐摩耗量、及び表面解析結果との統計学的処理を行なっている。 耐摩耗量試験において使用した各ポリエチレンライナーは4種類各3個と少数であり、必要に応じて実験N数の追加をし、追加試験を行なう予定である。
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