2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591694
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
赤木 將男 近畿大学, 医学部, 教授 (00273441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝田 滋貴 近畿大学, 医学部, 講師 (00330283)
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Keywords | 医療・福祉 / 細胞・組織 / 脂質 / トランスレーショナルリサ / 老化 |
Research Abstract |
1) 膝OAモデルマウスの確立 膝前十字靭帯切離(A群、n=16)、非切離(B群、n=16)の9週令のCB57/BL6 wild type miceをトレッドミルにて2週間に1km強制的に走行させた.また、コントロールとして全く操作を加えないC群(n=12)を用意した. これらの処置を行ったマウスを2週、4週、6週、8週飼育の後に頸椎脱臼法により安楽死させ、両側膝関節を取り出し、ホルマリン固定後に脱灰、パラフィン包埋、HE染色、サフラニン0染色、トルイジンブルー染色によりOA変化の程度を観察した. さらに、正常軟骨特異的蛋白II型コラーゲン、OA軟骨特異的蛋白X型コラーゲンの免疫染色を行い、これらの免疫組織学的検討を行なった.関節軟骨組織はOARSIのスコアで評価を行った. 膝前十字靭帯非切離(B群)でも、走行開始後2週(n=4)で外側半月板の骨化、ACL変性が認められ、4週(n=4)では脛骨外側の骨棘形成、6週(n=4)では内側半月の肥厚と軟骨化生、8週(n=4)では内側半月の骨化が観察された.関節軟骨のOA変化は外側でより著しく、経時的に点数は増加した.膝前十字靭帯切離(A群)では、より著しい変化が認められたが、個体によるばらつきが大きかった.コントロール(C群)では有意な変化はなかった. 免疫染色では、II型コラーゲン発現の経時的低下、X型コラーゲン発現の経時的増加を認めた.以上より、CB57/BL6 miceではトレッドミルによる1km/2週間の強制走行が再現性の良いOAモデルとなり得ることが明らかになった. 2) LOX-1 knockout-mouseの導入と繁殖 供与を受けたLOX-1 knockout-mouseの交配、繁殖を行い、実験群マウスの準備を行なった. 現在、トレッドミルによる走行荷(1km/2週間)を加えて、膝関節OA変化がどのように変化するかを検討中である.
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