2010 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症の関節変性と骨棘形成機構の解明-時間・組織特異的KOマウスによる解析
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22591695
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
中村 英一郎 産業医科大学, 医学部, 講師 (10412644)
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Keywords | 変形性関節症 / Cre-ER(T) / 骨棘 / Hedehog |
Research Abstract |
本研究の目的は、変形性関節症にみられる関節変性と骨棘形成のメカニズムを解析することである。変形性関節症では関節裂隙の狭小化と骨棘形成は高齢者の退行変性所見としてX線像にてよくみるものである。しかし、その形成メカニズムはほとんど解明されていない。本研究では、成長軟骨部位に発現し、かつ骨棘形成時にも発現がみられるindian hedgehog (Ihh)とIhhのシグナルを伝達する膜蛋白のsmoothened (Smo)の時間特異的、組織特異的なノックアウトマウスを用いて分子生物学的なアプローチによる関節変性と骨棘形成メカニズムの解析を試みている。本年度は軟骨特異的にCreが発現するcol.II/Cre-ER(T)マウス(homo)とSmo-loxPマウス(homo)を交配させ、Smoの軟骨特異的コンディショナルノックアウトマウスを作成した。また、すべての細胞にCreが発言するROSA/Cre-ER(T)マウスとSmo-loxPマウス(homo)を交配させ、Smoのコンディショナルノックアウトマウスを作成した。さらに、col.II/Cre-ER(T)マウスとROSA/Cre-ER(T)マウスという二系統のCreマウスでTamxifen inducibleのCre-ER(T)-LoxPシステムが正常に稼働する事を確認するため、Cre-LoxPによるリコンビネーションが起こった細胞にLacZが発現するように作られたROSA/LacZレポーターマウスと交配し、どちらのマウスも関節軟骨面にLacZが発現していることを染色標本にて確認した。現在、膝関節メカニカルストレス負荷モデルの作成も開始しておりその状態でもCre-LoxPリコンビネーションが作動していることを確認中である。
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Research Products
(2 results)