2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591696
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
横山 成俊 独立行政法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, 研究員 (90511080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅原 弘嗣 独立行政法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, 部長 (70294460)
味八木 茂 独立行政法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, 研究員 (10392490)
五十嵐 ありさ 独立行政法人国立成育医療研究センター, システム発生・再生医学研究部, 研究員 (60572998)
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Keywords | 骨・軟骨代謝学 / 転写因子 / 四肢 / 肢芽 |
Research Abstract |
我々はこれまでにマウス転写因子1,520の胎仔期3ステージにおける発現データベースEMBRYSを構築し、各組織ごとの網羅的な発現情報を分類化した。その中で、四肢前後(AP)軸形成に関わると思われる転写因子群を新規に同定し、Shh,Gli3などのKOマウスを用いた解析により、Irx3遺伝子がこのAP軸形成に関わる新規の遺伝子ではないかと予想し、そのノックアウトマウスを作製した。その結果、後肢特異的な軸前多指症を有意に生じることを見出し、Irx3が四肢AP軸形成を担う新規の転写因子であり、ヒト多指症の原因遺伝子である可能性を強めた。本申請ではこれらの仮説を検証する研究計画を立案した。 当該年においては、Irx3-KO胎仔を細かいステージごとに分けて採取し、四肢AP軸形成を担うShh、Fgf4,5'Hoxdなどの発現が肢芽前側に異所性に発現誘導されていないかを検討した。さらに、Irx3-KO肢芽を用いてDNAマイクロアレイを行ない、その下流標的遺伝子群を同定した。その次に、Irx3/Irx5、及びIrx3/Alx4のダブルノックアウトマウスを作製し、それが多指症に及ぼす影響を解析した。これらのKOマウスをツールとして、これまでEMBRYSデータベースにおいて同定しているAP軸に沿って特徴的に発現している転写因子群の発現を各々のノックアウトマウスにおいて調査し、Gli3,Shh-KOを用いた解析と合わせ、AP軸形成における新規の転写因子群の網羅的なネットワークの同定を試みた。以上の研究結果として、Irx3が四肢AP軸形成に必須の分子ネットワークを構築していることが明らかとなった。
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Research Products
(8 results)