2012 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性脊髄傷害におけるRhoキナーゼ阻害薬の脊髄保護効果
Project/Area Number |
22591703
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
西川 俊昭 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50156048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 哲 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00312702)
合谷木 徹 秋田大学, 医学部, 講師 (30302277)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 虚血性脊髄傷害 / Rhoキナーゼ阻害薬 / ファスジル / 虚血前投与 / 脊髄前角細胞 / 脊髄白質障害 / 下肢運動欠損スコア |
Research Abstract |
ラット一過性脊髄虚血モデルにおいてファスジル(Rhoキナーゼ阻害薬)虚血前投与の脊髄保護効果を検討した。 【方法】低血圧と大動脈閉塞により雄性SDラットに脊髄虚血(10分間)を誘導した。虚血開始前に30分かけて対照(C)群(n=10)では生食、ファスジル(F)群(n=10)ではファスジル10 mg/kgを静注した。シャム(S)群(n=5)には外科的処置のみ行った。虚血1日、7日後に下肢運動欠損スコア(0点:正常~8点:下肢麻痺)を評価した。虚血7日後に脊髄を灌流固定後HE染色し、第4腰髄の前角正常細胞数と白質空胞形成率を調べた(1週間モデル)。更に同じモデルで(C群 n=12、F群 n=12、S群 n=5)虚血1、7、14日後の神経学的、組織学的評価を行った(2週間モデル)。 【結果】【1週間モデル】1日後[7日後]の下肢神経欠損スコア(中央値)はS群0[0]、C群5.5[6]、F群6[5.5]で、群間差はなかった。前角正常細胞数は、S群35±3個、C群10±7個、F群23±9個(平均±標準偏差)で、C群よりS群とF群で有意に多かった。脊髄白質障害はC群(32±20%)と比べF群(13±6%)で有意に少なかった。【2週間モデル】1日後[7日後][14日後]の下肢神経欠損スコアはS群0[0][0]、C群5.5[5][4]、F群5[4.5][3.5]で、群間差はなかった。14日後の前角正常細胞数は、S群35±3個、C群14±10個、F群26±6個で、C群よりS群とF群で有意に多かった。脊髄白質障害はC群(35±22%)と比べF群(19±8%)で有意に少なかった。 【結論】ラット一過性脊髄虚血モデルにおいて、ファスジル10 mg/kgの虚血前投与は虚血7日および14日後の組織学的傷害を有意に軽減したが、7日後と14日後の保護効果は同程度であった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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