2012 Fiscal Year Annual Research Report
1分子イメージングを用いた揮発性麻酔薬による幼若脳神経細胞障害作用の分子機構解明
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22591707
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮本 善一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70278844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澁田 達史 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20324767)
柳田 敏雄 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (30089883)
岩根 敦子 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (30252638)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 揮発性麻酔薬 / 幼若脳神経細胞障害 / 分子機構 / 1分子イメージング |
Research Abstract |
揮発性麻酔薬による幼若脳神経細胞の障害作用の全容は解明されておらず、最近ではニューロトロフィンによる細胞内情報伝達系の関与を示唆する結果も報告されはじめている。本年は、揮発性麻酔薬がどのような投与条件でラット幼若脳神経細胞の障害作用を呈するのかをさらに詳細に調べることと、これがニューロトロフィンの作用阻害によるものか否かを調べるために、蛍光プローブQdotを標識したニューロトロフィン(Qdot-NGF, Qdot-BDNF)の1分子ライブセルイメージングの系を確立させることを目的とした。 ラット胎仔大脳皮質初代培養細胞の作成は研究分担者の澁田らが確立した初代脳神経細胞培養法に従って行った。また、Qdot-NGF, Qdot-BDNFの合成に着手し、収率の向上をめざしつつ生理活性の確認を行っている。 昨年度末にようやく本実験に不可欠な超低流量対応のペンロン社製シグマデルタ気化器が入手可能となり、オリンパス社のステージインキュベーター(MI-IBC)を搭載した蛍光色素1分子を観察可能な全反射蛍光顕微鏡を完成させることができた。ステージインキュベーター上に5%CO2を含む空気に揮発性麻酔ガス(セボフルラン,イソフルラン) を混合した気体を流し、麻酔ガス濃度は随時計測しながら目的濃度に随時titrationした。培養皿に蛍光色素FLIVOを注入し、アポトーシスに陥る過程の『プレ死細胞』細胞を高感度・特異的に検出できる系を用い、細胞を蛍光顕微鏡下にタイムラプス計測、培養神経細胞のアポトーシスが上昇しはじめる揮発性麻酔ガス濃度及び暴露時間を詳細に解析中である。また、蛍光色素ニューロトロフィン1分子のライブセルイメージング及びタイムラプス計測も平行して行い、揮発性麻酔薬がニューロトロフィンの細胞膜への結合や二量体化などにどのような変化をもたらすかを解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本実験に不可欠な超低流量対応のペンロン社製シグマデルタ気化器が入手不可能な期間が約1年あったが、その間、1分子ライブセルイメージング以外の実験は概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は1分子ライブセルイメージングの実験と解析をメインとし、揮発性麻酔薬の幼若脳神経細胞の障害作用がニューロトロフィンの細胞への結合やその下流の情報伝達系の阻害によるものか否かを明らかにすることを目標とする。
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Research Products
(3 results)