2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591714
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
井上 聡己 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (50295789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古家 仁 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70183598)
川口 昌彦 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (60275328)
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Keywords | 蘇生学 |
Research Abstract |
本年度はラットにおける一過性全脳虚血に対する予防的βブロッカー投与の影響を観察した。 オスSDラットをイソフルラン麻酔下で気管挿管して調節呼吸を行った。大腿静脈を剥離しカテーテルを留置し、カテーテルは皮下を通し背部皮下に埋めたOsmotic pumpに接続した。溶液投与速度は10μl/hで行うが、生理食塩水10μl/h(コントロール群),プロプラノロール100micg/kg/min(プロプラノロール群),エスモロール200micg/kg/min(エスモロール群),ランジオロール50micg/kg/min(ランジオロール群)で虚血30分前より投与を開始し、5日間持続投与することとした。尾動脈にPE50、右外頚静脈にPE60カテーテルを留置。ヘパリン100単位/kg投与の後、右外頚静脈より脱血により平均動脈圧を35mmHgに維持し、両側総頚動脈を血管クリップにより遮断した。虚血時間は10分。虚血終了後、返血しカテーテルを抜去して閉創する。この間、体温をモニターし37.5度に保った。終了後、麻酔より覚醒させ22度に保った観察箱で5時間観察する。1時間ごとに体温を測定するが加温、冷却はしなかった。機能評価虚血5日後に行った。Sanoらの方法に基づき(Anesthesiology. 1992 Feb ; 76(2) : 221-8.)運動機能と活動性の評価を行った。ホルマリン灌流後脳標本(bregmaより後方約2-4mm)を取り出し24-48時間、4度で保存。パラフィンにて固定し切片を作成した。切片はbregmaより後方約3.3mmのところを選択し、海馬のCA1、CA3領域を評価の対象として光学顕微鏡下に正常ニューロン数をカウンした。各群20匹を目標としたが現在まだ目標数に達しなく実行中である。
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