2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本におけるモニタード・アネスセジア・ケアの安全性と有効性の検討
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22591725
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
飯嶋 哲也 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (70324209)
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Keywords | モニタードアネスセジアケア / MAC / RFA / 静脈内PCA / 硬膜外PCA / フェンタニル / ドロペリドール / 呼吸抑制 |
Research Abstract |
平成23年度は平成22年度に施行したMAC(モニタードアネスセジアケア)に関しての現状把握を継続し、さらに使用する薬剤に関するRCTおよび呼吸抑制監視装置に関する前向き研究を開始した。 【現状把握】 遡及的調査:これまで行ってきたRFAに対するMACを施行された症例を対象における有害事項(呼吸抑制など)の頻度を診療録などから調査し日本麻酔科学会第58回学術集会にて発表した(複数年をまとめて学術誌に投稿予定)。山梨大学医学部附属病院では標準化された薬液を用いた静脈内PCAによるMACを平成22年1年間で138例(前年は78例)に対して施行。呼吸抑制などの重篤な副作用はなかった 【前向き研究】 1.ドロペリドールに関するRCT:MAC用標準薬液には主たる鎮痛剤であるフェンタニルの副作用対策としてドロペリドールが混合してある。ドロペリドールはQTc延長、薬剤性パーキンソニズムなどの副作用を引き起こすことが知られている。フコ・ンタニルを用いた術後硬膜外鎮痛用の標準薬液中に混合されているドロペリドールの有無に関してどのような差異がみられるかを検討するRCTを開始して現在、継続中である。 2.呼吸抑制監視装置に関する前向き調査:フェンタニルなどの麻薬性鎮痛薬を用いた差異の呼吸抑制の発生頻度は0.5%とされている。従来、病棟における監視体制は呼吸回数の監視を除いてはおよびパルスオキシメーターを用いた経皮的酸素飽和度の監視など接触型のモニターによるものであった。健康器具として市販されている非接触型の呼吸監視モニターを使用し、消化器外科の術後硬膜外PCA使用症例10例を対象に検討した。電源装置、および測定器具のベッドサイドでの問題点などを改善すれば、医療器具として十分に使用可能であると考えられた(この結果は日本麻酔科学会第58回学術集会で発表予定である)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MACに用いる薬剤に関するRCTと呼吸抑制監視装置に関する前向き研究を開始した。呼吸抑制監視装置に関しては、さらに改良を加えた装置を用いた検討を開始予定である。また、標準化した薬液を用いた静脈内PCAによるモニタードアネスセジアケアの検討マニュアルも策定中である
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Strategy for Future Research Activity |
現在、施行中の2つの前向き研究を継続する。東日本大震災により頓挫していた、モニタードアネスセジアケアに関するアンケート調査を再開予定である。全国規模での現状把握を行い、モニタードアネスセジアケアに関する啓蒙活動もあわせて施行する。
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Research Products
(6 results)