2012 Fiscal Year Annual Research Report
血栓の管腔内成長に対する細胞間相互作用とニューロキニン1受容体の役割の検討
Project/Area Number |
22591748
|
Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
東 俊晴 埼玉医科大学, 医学部, 客員准教授 (60284197)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ニューロキニン1 受容体 / サブスタンスP / 白血球 / 単球・マクロファージ / 深部静脈血栓 / 静脈血栓塞栓症 |
Research Abstract |
われわれは「痛み関連情報伝達物質・サブスタンスP(SP)がニューロキニン1(NK1)受容体を介して血栓形成を促進する機構を解明する」ことを目的として本研究課題を遂行している.平成24年度には以下の成果が得られた. 【フローサイトメトリー(FACS)を利用した凝固活性の確認】ヒト血漿1%とFITC標識したフィブリノーゲンを含有する単球浮遊液を作成し,単球由来の凝固活性がどの分画に含まれるか検討した.この溶液内で単球を加温すると,時間依存性に単球由来のマイクロパーティクル(MP)が発生した.FITC蛍光はMPに一致して認められたが,正常なサイズの単球からは認められなかった.MPは100Gの遠心で正常単球と分離され,組織因子(TF)活性を有していた. 【蛍光プレートリーダーを使用した血栓定量】フローサイトメトリーと同じ条件で単球を各種試薬とともに96穴プレート内で加温し,溶液と細胞を除去した後,プレートに付着した血栓(フィブリンゲル)のFITC蛍光を測定した.同蛍光はヘパリンの添加で有意に減少した.SPの添加による蛍光の有意な増加は認められなかったが,NK1受容体アンタゴニストを溶液に加えるとFITC蛍光は有意に減少した. 【静脈血管モデルの灌流プロトコルの変更】スライドガラス内に3流路が1流路に合流した静脈モデルを作成し,血漿を含有した溶液を長時間灌流することが可能となった.しかし,ペリスタポンプを利用して単球を定量的に灌流させることは困難であった.そこで,二つの流路を血漿(フィブリンゲル)で閉塞させた上,FITC標識フィブリノーゲンを含有した溶液を還流し,新たな血栓の発生をFITC蛍光として観察した.流路を閉塞させたゲルに単球を含有させると,対照(単球なし)と比較してFITC蛍光が増加する傾向が認められた.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)