2012 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロRNAによる泌尿器科癌の癌(抑制)遺伝子制御の研究
Project/Area Number |
22591759
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
冨田 善彦 山形大学, 医学部, 教授 (90237123)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 泌尿器科癌 / 遺伝子 |
Research Abstract |
【目的】ATBF1 (AT-binding transcription factor 1) または ZFHX3 (Zinc finger homeobox 3)は1200bpの長さをもつ遺伝子にコードされた蛋白で、細胞外器質に結合することでその局在が変化し、脳の形態形成にまで影響を与えることが知られている。また、ATBF1 に関係する分子であるSnail と Slugはp53により活性化され、細胞のアポトーシスに関与していることもしれられている。一般に、ATBF1の核での低発現は腫瘍細胞の高い悪性度を示すと考えられ、前立腺癌症例ではATBF1遺伝子が高頻度に欠損していることが知られている。さらに、肝細胞癌、大腸癌でも発現減少が報告されているが、腎細胞癌での発表は見られない。今回の研究では、ATBF1の腎細胞癌での発現と臨床病理的な性格との関係の検討を行うとともに、microRNAの関与を中心に、発現抑制機構を検討し、その機能制御の分子標的治療への応用の可能性について検討することを目的とした。 【方法】臨床検体は免疫組織染色でATBF1 の発現を50症例について検討した。ATBF1の関与に関係するmicroRNAの探索に関してはTargetScan Human release 6.2 (2012) database searchを行った。 【結果】臨床検体での検討から、正常腎組織に比較してATBF1の発現減少を認めた。また、その発現抑制に関係する可能性があるmicroRNAとしては、hsa-miR-203, hsa-miR-194, hsa-miR-204が考えられた。 【結論】以上より、腎細胞癌ではATBF1の発現が抑制され、予後不良因子として考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)