2012 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌におけるアンドロゲン受容体の分子調節機構の解明と治療標的分子の同定
Project/Area Number |
22591769
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
横溝 晃 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60346781)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒岩 顕太郎 九州大学, 大学病院, 講師 (90403964)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 前立腺癌 / アンドロゲン受容体 / 酸化ストレス / 去勢抵抗性 |
Research Abstract |
前立腺癌におけるアンドロゲン受容体(Androgen receptor: AR)の機能解析は、ホルモン治療(Androgen deprivation therapy:ADT)に抵抗性となる、いわゆる去勢抵抗性前立腺癌(castration resistant prostate cancer: CRPC)の病態を明らかにする上で最も重要な研究課題である。我々は研究計画書に従って以下の知見を得た。 ① 前立腺がんに対するADTやCRPCへの進展の際に活性酸素や酸化ストレスが大きな役割を果たしていることを明らかにし、この酸化ストレスによって転写因子であるTwist-1、YB-1 が発現誘導され、ARの発現誘導につながる分子機序を解明した。YB-1は、CRPC株で高発現し、前立腺全摘標本の免疫組織学的検討で高いグリソンスコアと相関する事が明らかにした。さらに、YB-1はARの発現を誘導することで、CRPCの形質を獲得していることを明らかとし、YB-1がCRPC治療における新たな標的分子となることを報告した。さらに、peroxiredoxin2やTip60、HP1βなどのAR共役因子の活性化、CRPCの成因の一つであり、その治療標的をなりうる事を示してきた。 ② 抗コレステロール薬であるスタチンや、消炎鎮痛剤であるアスピリンは、主に米国で前立腺がんの化学予防薬として広く知られている薬剤であるが、この化学予防研究の予備研究として、スタチンでは、ARの蛋白分解亢進によりアンドロゲン感受性を低下させることアスピリンは、Prostaglandin 受容体EP2とEP3を介したARの発現低下がその機序であることを新たに見出した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|