2010 Fiscal Year Annual Research Report
InvasivefrontのmiRNAの発現解析による前立腺癌細胞浸潤機序の解明
Project/Area Number |
22591772
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐藤 文憲 大分大学, 医学部, 准教授 (30305049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 健一 大分大学, 医学部, 医員 (10404386)
松原 孝典 大分大学, 医学部, 助教 (40315338)
三股 浩光 大分大学, 医学部, 教授 (60219714)
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Keywords | 前立腺癌 / 前立腺組織 / 浸潤 / microRMA / 発現解析 |
Research Abstract |
前立腺癌の診断で当科にて前立腺全摘除術を施行した249例について、年齢や初診時PSA等の患者背景、臨床病期、病理診断(Gleason score,pT-stage,他)、術後生化学的および生物学的再発の有無等の臨床病理学的な項目をデータベース化した。249例うち、局所浸潤傾向を有するPathological stage 3a以上の43例を抽出、その病理組織標本を検鏡し、前立腺癌の最も浸潤傾向の強いinvasive frontを含むスライド番号と浸潤傾向のないスライド番号をデータベースに追加し、必要なデータベースの構築を行っている。現時点までに癌細胞がLCMにて切り出し可能と判断した32例を当面の解析対象としている。さらに、32例より5例を抽出し、初期実験の手技的な検証を行った。すなわち、厚さ10μmの連続切片を20枚作成し、各1枚をHE染色し1)浸潤の最先端部(invasive front)と2)非浸潤部分、3)PINおよび4)正常腺組織を再度同定し、他の連続切片をトルイジンブルー染色し、1)-4)を別々にLCM(ライカ社)を用いて顕微鏡下に切り出した。RNA抽出キットmiRNeasy mini kit(Qiagen社)を用いて1)-4)のRNAを抽出した。miRNA labeling and hybridization kit(Agilent社)を用いてCy3にてラベル、ハイブリダイズし、microRNA(miRNA)発現とその発現量に個体間および組織間に差があることを確認した。現在他のサンプルのLCMによる切り出しを行っている。現時点で前立腺癌細胞のinvasive frontと非浸潤部におけるmiRNAの発現プロファイルに違いがあるか否かの結論は得られていないが、今後の検討によって前立腺癌の浸潤に関与するmiRNAの同定を目指す。
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