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2011 Fiscal Year Annual Research Report

腎癌におけるRNA干渉による免疫回避機構の解明と治療への応用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22591773
Research InstitutionFukushima Medical University

Principal Investigator

石橋 啓  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (90347211)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宍戸 啓一  福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (30285035)
Keywords腎癌 / インターフェロン / SOCS3 / miRNA
Research Abstract

本研究の目的は腎癌が免疫機構から回避する手段の解明である。前年度、我々は腎癌細胞株786-Oにおけるインターフェロンに対する抵抗性にSOCS3が関与していることを見出し報告した。この腎細胞癌株においては、インターフェロン感受性株ACHNに比較してmiRNAの一つ、hsa-mir-93が高値であることを見出した。786-O株はTRAILに対して抵抗性であったが、このhsa-mir-93のターゲット遺伝子の候補の中にTRAIL受容体であるTNFRSF10Aが含まれていた。このhsa-mir-93はTRAIL感受性であるACHN細胞では低値であることから腎癌のインターフェロン抵抗性、NK細胞が発現するTRAILに対する抵抗性にhsa-mir-93が関与していることが強く示唆された。そこでPre-miR miRNA Precursor, Anti-miR miRNA Inhibitorを用いhsa-mir-93強発現および抑制下におけるTNFRSF10A mRNAの発現解析を行った。TRAIL感受性株ACHNにおいてPre-miR miRNA Precursorにてhsa-mir-93を強発現させたところTNFRSF10AのmRNA発現量は約30%減少した。それに対応してTRAILに対する感受性も低下した。一方、TRAIL耐性であった786-O株においてAnti-miR miRNA Inhibitorにてhsa-mir-93を抑制した場合でもTNFRSF10AのmRNA発現量に変化が認められなかった。以上よりACHN株についてはTRAIL感受性にhsa-mir-93の低値が関与している可能性が考えられたが、786-O株についてはhsa-mir-93以外に免疫機構回避の中心的役割を果たす分子の存在が示唆された。786-O株についてはhsa-mir-93よりもSOCS3の関与が強いことが考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

腎癌の免疫回避iにおけるhsa-mir-93が関与する割合が予想より低く、逆に当初より研究対象としていたSOCS3の関与が大きいことが判明してきた。そのため今後の研究対象の比重をSOCS3の方へシフトさせていく必要性があると考えられたため。

Strategy for Future Research Activity

腎癌の免疫回避にはhsa-mir-93、SOCS3が共に関与するが、そのうちSOCS3はSOCS boxと呼ばれるモチーフを持ちE3ユビキチンリガーゼとして働くため、TNFRSF10Aをユビキチン・プロテアソーム系で分解する可能性が示唆されており、プラスミド導入によるSOCS3強制発現、免疫沈降などを中心として解析を進めていく。また、SOCS3発現に関わるIL-6との関与を抗IL-6受容体抗体を用いて解析。臨床応用の可能性を探る。

URL: 

Published: 2013-06-26  

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