2012 Fiscal Year Annual Research Report
長期尿路カテーテル留置患者に対する院内感染防止対策に関する基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
22591791
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
石井 亜矢乃 岡山大学, 大学病院, 助教 (00423294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
狩山 玲子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40112148)
苔口 進 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10144776)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 尿路感染症 / 細菌 / 尿路カテーテル / 院内感染 / 感染管理 / パルスフィールドゲル電気泳動法 / クランベリー / バイオフィルム |
Research Abstract |
長期尿路カテーテル留置患者(以下、長期留置患者)を対象として、院内感染防止対策を講じる為の実態調査ならびに尿路感染症に効果的なクランベリーの投与方法を確立する為の調査を行い、感染管理および感染防御に貢献することを目的として研究を遂行した。 1.長期留置患者16名に50%クランベリージュース160g/日投与し、投与開始前、投与直後、投与2週間後に、それぞれ投与前と投与1、2、4、8、12時間後の尿pHを測定した。投与直後より尿pHは下降し、投与2時間後が最も低値であった。1カ月間の投与で浮遊物の減少や検尿沈渣で膿尿の改善を認める症例もあったが、尿培養の結果に変化はなく、2名が使用したカテーテルに付着したバイオフィルムの厚さにも変化はなかった。1年間の投与例(1名)では、カテーテル閉塞までの期間が投与前8.3日、3週~6カ月16.4日、6~12カ月21.9日と延長し、その有効性を確認した。 2.慢性期病院の長期留置患者3名の尿中・口腔内・気管内細菌の検出状況は、尿中7株(緑膿菌2株28.6%、腸球菌2株28.6%)、口腔内5株(MRSA 3株60%、緑膿菌1株20%、肺炎桿菌1株20%)、気管内3株(MRSA・肺炎桿菌・セラチア菌それぞれ1株33.3%)であった。尿中・口腔内・気管内から同一菌種が検出された患者はなく、尿・口腔内:1名(緑膿菌)、口腔内・気管内:2名(MRSA 1名、肺炎桿菌1名)であった。 3. 平成23~24年度に慢性期病院の長期留置患者16名から検出された緑膿菌13株、MRSA12株を用い、パルスフィールドゲル電気泳動法による解析を行った。緑膿菌は3名の口腔内・気管内で同一株、1名は高度類似株であった。MRSAは1名の口腔内・尿で同一株、2名の口腔内が高度類似株であった。同一患者の異なる部位での感染の可能性や異なる患者間での交差感染の可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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