2011 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織を利用した欠損組織修復と血流回復を目指した新規新生児外科治療戦略
Project/Area Number |
22591818
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
久保田 俊郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50126223)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 育男 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60100129)
尾林 聡 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (10262180)
須藤 乃里子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30611058)
|
Keywords | 再生医療 / 血管内皮前駆細胞 / 血管新生 |
Research Abstract |
新規新生児外科治療戦略として自己組織を利用した欠損修復と血流回復を目指し、自己組織由来生体材料の開発と評価、治療モデルの作成と評価について引き続き行った。 まず昨年度までに作成した羊膜上に作成した毛細血管(毛細血管シート)の安定性の評価を検討するため実験を行った。まず、毛細血管内に液体のinjectionを行い、血管内皮前駆細胞(OEC)単独とOECとワルトンゼリー細胞(WJC)の共培養により作成した毛細血管の比較を行ったが、OEC単独の毛細血管がより漏出性が高い傾向を認めたものの数値評価が困難であり、有意差の評価は不可能であった。またreal time PCRを使用し、OEC単独とOEC+WJCを混合したもののtight junctionを構成するoccludin、claudinの発現差を確認したが、有意差を認めなかった。さらに長期培養における持続性の評価については現在行っている状況である。 前年度に作成を開始した創傷モデルマウスについては、様々な条件の下病理学的な評価を行ったが、本血管を評価するのに十分な安定した創傷を作成することが困難であることが判明したため、下肢虚血モデルへの変更を行った。 まずマウス下肢虚血モデルを作成し、カラードプラーにて虚血状態の評価を行った。次にこの下肢虚血マウスにOEC単独、OEC+WJCの毛細血管シートとコントロールとして羊膜のみを移植し、カラードプラーにて評価を行った。0日、1日、3日、5日、7日、10日、14日、21日、28日に撮影を行い、血流状態の回復について検討した。これらのデータからOEC+WJCの毛細血管シートを移植した群がより早期に血流回復する傾向を認めたが、n数が少ないため今後さらにnを増やし実験を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験系の変更などを行ったため時間を要したものの、当初の実験計画をおおむね達成している。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、動物モデルへの血管移植実験の継続と病理学的探索を引き続き施行予定である。
|
Research Products
(4 results)