2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591846
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松本 光司 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30302714)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒトパピローマウイルス / HPV / 子宮頸癌 / 子宮頸部上皮内腫瘍 / 子宮頸部異形成 / 中和抗体 |
Research Abstract |
子宮頸癌の原因ウイルスであるヒトパピローマウイルス(HPV)のウイルスDNA検出検査や抗体検査が、子宮頸部前癌病変患者のフォローアップなどの実地臨床に有用であるかどうかを検討することを目的として研究を行っている。多施設共同研究として行われた子宮頸部細胞診軽度異常(LSIL: low-grade squamous intraepithelial lesion) の患者570名のフォローアップ・データの解析から、子宮頸部から検出されるHPVの型がその後の高度前癌病変(CIN3: cervical intraepithelial neoplasia grade 3)への進展リスクと密接に関連していることを報告した。このことはHPVDNA 型判定法がLSIL患者の経過観察において大いに役立つことを示している。これらの患者を対象にHPVに対する中和抗体の測定とその結果の解析を行った。HPV16 DNA陽性のLSIL患者42名のなかで、CIN3へ進展した6名はすべてHPV16中和抗体陽性であり、統計的に有意差を認めた(P=0.03)。中和抗体はそれまでの持続感染による抗原刺激を反映して産生されると考えられ、LSIL患者におけるHPV血清中和抗体の測定はCIN3への進展リスクの評価に役立つ可能性がある。この中和抗体研究の結果については、英文論文として報告した (Ochi H, Matsumoto K, et al. J Med Virol 2012;84:1128-34)。 さらに、子宮頸がん検診の陽性者のなかで精密検査としての2次検診をただちに必要としない低リスクの集団を見分けるトリアージにHPVタイピング検査が有用であるかということについても解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Do neutralizing antibody responses generated by human papillomavirus infections favor a better outcome of low-grade cervical lesions?2012
Author(s)
Ochi H, Matsumoto K, Kondo K, Oki A, Furuta R, Hirai Y, Ya sug i T, TakatsukaN, Maeda H, Mitsuhashi A, Fujii T, Kawana K, Iwasaka T, Yaegashi N, Watanabe Y, Nagai Y, Kitagawa T, Kanda T, Yoshikawa H for Japan HPV And Cervical Cancer (JHACC) Study Group
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Journal Title
J Med Virol
Volume: 84
Pages: 1128-34
DOI
Peer Reviewed
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