2010 Fiscal Year Annual Research Report
子宮肉腫に対する診断法および標準的治療法の確立に関する研究
Project/Area Number |
22591858
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
奥川 馨 九州大学, 大学病院, 助教 (90452789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野山 一郎 九州大学, 大学病院, 客員助教 (00444802)
兼城 英輔 九州大学, 大学病院, 助教 (90423508)
加来 恒壽 九州大学, 医学研究院, 教授 (60185717)
園田 顕三 九州大学, 大学病院, 講師 (30294929)
小林 裕明 九州大学, 大学病院, 准教授 (70260700)
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Keywords | 子宮肉腫 / FBXW7 / プロテオーム |
Research Abstract |
(1)分子標的・遺伝子標的検索 本研究では子宮肉腫において、がんの進展に寄与するp53の標的遺伝子を探索するため、正常子宮平滑筋組織、子宮筋腫、子宮肉腫の3群において、発現タンパク質のプロファイリングを行い、子宮肉腫特異的に発現が低下しているp53標的タンパク質の同定を行う。具体的には、臨床検体から得られた正常子宮平滑筋組織、p53に変異のない良性子宮筋腫、p53に変異のある子宮肉腫の各群からタンパク質を抽出した。 これを近年臨床研究においても頻繁に応用されるようになったマススペクトロメトリー(質量分析計)にかけて発現タンパク質を網羅的に同定した。同定した膨大な数のタンパク質の中から、「子宮肉腫群特異的に発現が低下していて、p53の標的遺伝子であるタンパク質」という条件に合致するタンパク質をpathway解析ソフトで抽出した。 (2)病理学的検討 ESS20例の病理組織診断を再検討し、栗原の提唱した分類を用いて、Low-grade ESS、UES-uniformおよびUBS-pleomorphicの3群に分類した。観察項目として腫瘍細胞の核については核の均一さ、核異型、分裂像を評価した。また腫瘍壊死の程度や腫瘍細胞の配列(渦巻き配列の有無)も観察した。 (3)臨床像の検討 LMSおよびESSの50症例について、retrospectiveに患者の特性や臨床経過を把握した。病変の拡がりについては画像および摘出標本の病理組織診断をあわせて詳細なデータを収集した。
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