2010 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣明細胞腺癌の悪性進展機序の解明および新規治療標的分子に関する研究
Project/Area Number |
22591860
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
宮城 悦子 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (40275053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 史樹 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30201734)
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Keywords | 卵巣癌 / 浸潤 / 転移 / 明細胞腺癌 / アネキシンA4 |
Research Abstract |
卵巣明細胞腺癌(OCCA)は化学療法抵抗性,予後不良の上皮性卵巣癌である.OCCAの臨床病理学的特徴の機序解明に寄与すべく,特徴的に高発現するannexinA4 (ANXA4)について分子機能,subtype差を解析することを本研究の目的とし,各々別のsubtypeが優位な細胞株のshRNAによるstable knock-down株(KO株)を用いてphenotypeの変化を調べること,臨床検体におけるsubtype差を解明することをH22年度の計画とした 結果,酸性型優位のOVTOKOではKO株で有意な増殖能抑制,CBDCA IC50の低下を認めた.塩基性型優位のOVISEでは増殖能に変化は見られなかった.CBDCA IC50では低下の傾向を認めた.どちらの細胞株でもPTX IC50に変化はなかった.Transwell assayによるmigration, invasionの検討では,OVISEでKO株に有意な抑制を認めた 以上よりANXA4はOCCAの細胞動態に影響を及ぼすことを示した.特に,抗がん剤耐性能へのANXA4の関与が示され,将来のOCCA個別化治療法の確立において,ANXA4機能解析は意義深いと考える OVTOKO, OVISEのphenotype変化の相違はsubtype存在比率が関与する可能性もある.このため,sublype差の構造上の違いを解析すべく,この2つのsubtypeが薬物処理によって2-DPAGE上で変化を示すか実験を行っているが,phosphatase, EDTA処理による有意な変化はなく,現在は,リジンのアセチル化など他の翻訳後修飾についての解析を勧めている.臨床検体から抽出したサンプルの2-DPAGE他解析は,現在進行中である
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Research Products
(4 results)