2011 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞をターゲットとした子宮内膜癌の浸潤・転移制御と分子標的治療への応用
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22591869
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90278531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70454543)
金村 昌徳 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40298782)
佐々木 浩 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80432491)
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Keywords | 癌幹細胞 / EMT / CD24 / 子宮内膜癌 / Snail / E-chadherin |
Research Abstract |
【方法】子宮体癌細胞株(Ishikawa、HecIA、Hec108)において、CD24/CD44を指標にFACS解析後MACS法でCD24+/CD24-へ分離した。CD24+/CD24-の増殖能、key drugであるCDDPの薬剤感受性をMTS assayで、分離後のCD24発現変化をFACSで検討した。CD24で分離後にEMT(E-cadherin、snail、slug)やstemness(Oct3/4、Oct4、Notchl、Notch4)、細胞周期(cyclin D1)に関連する遺伝子発現をRT-PCR法で解析した。子宮体癌354例でCD24、E-cadherin、snail、slugの免疫染色を行い病理学的因子、予後との関係を解析した。 【結果】Hec108・HeclAをCD24+/CD24-へ分離した。増殖能は有意にCD24+<CD24-で、CDDP添加後のMTS assayではCD24+のcell viabilityが高く、耐性性を認めた。分離後は両群からCD24+/CD24-細胞が出現した。CD24+はCD24-と比較しE-cadherin、cyclin D1の発現が低くsnail、slug、stemness遺伝子の発現が高かった。免疫染色ではCD24+はgrade・組織型と相関し、リンパ節転移巣で有意に高発現していた。さらにCD24+は、CD24-と比して有意に予後が悪い傾向がみられた。【総括】CD24は、子宮体癌において悪性度と相関し、EMTの指標として有用である可能性がある。CD24陽性細胞は、CD24陰性細胞と比較して、癌幹細胞様の性質を持っている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
癌幹細胞の研究として、promotermicr oarrayの研究がまだ進んでいない。理由としては、研究全体の進捗の遅れからと考えています。
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Strategy for Future Research Activity |
癌幹細胞様の性格を持つ細胞が、CD24陽性細胞で認められることから、今後、CD24をマーカーとして、細胞分離を行い、CD24陽性細胞がEMT現象に強く関わることから、EMT現象の制御に向けた研究を進めたいと思います。
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Research Products
(2 results)