2012 Fiscal Year Annual Research Report
癌幹細胞をターゲットとした子宮内膜癌の浸潤・転移制御と分子標的治療への応用
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22591869
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (90278531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
金村 昌徳 大阪医科大学, 医学部, 講師 (40298782)
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (70454543)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 癌幹細胞 / EMT / CD24 / 子宮内膜癌 / Snail / E-cadherin / 婦人科癌 |
Research Abstract |
【方法】当科で初回手術を行った肉腫を除く子宮内膜癌 354例(異型内膜増殖症17例、類内膜腺癌252例、漿液性腺癌18例、明細胞腺癌10例、癌肉腫22例、腺棘・腺扁平上皮癌27例、その他8例)の組織マイクロアレイ標本からCD24、E-cadherin、Snail、Slugの免疫染色を施行し、臨床病理学的因子、予後と比較検討した。また、子宮内膜癌細胞株(Hec1A, Hec108)を用いて、CD24/CD44発現細胞の有無でFACSおよびMACSで分離し、それぞれの機能解析を行った。 【結果】臨床病理学的検討では、E-cadherin減弱とSnailおよびSlugの核内染色の両方が見られた場合をEMT陽性とした場合、類内膜腺癌のG1で8.8%、G2で10.2%、G3で22.7%、特殊型で27%、癌肉腫では63.6%と有意に高率に認められ、進行期、筋層浸潤1/2以上、腹水細胞診陽性、リンパ節転移と有意に相関しており、また無増悪生存期間、全生存期間も有意に短縮していた。また、CD24+はgrade・組織型と相関し、リンパ節転移巣で有意に高発現し、CD24+は、CD24-と比して有意に予後が悪い傾向がみられた。子宮内膜癌細胞株Hec1A 、Hec108では、CD24/CD44陽性細胞は、陰性細胞に比して、Snail、Slugの発現が高く、E-cadherinおよびcyclin D1の発現の現弱を認めた。また、シスプラチン添加により、CD24/CD44陽性細胞は陰性細胞と比べて耐性傾向にあった。 【総括】子宮内膜癌においてEMT現象が予後因子となる事が明らかになった。さらに子宮内膜癌細胞においてCD24はEMT現象(E-cadherin減弱やSnailおよびSlugの核内染色陽性)のマーカーになる事が示唆され、今後EMTの制御機構の解明が新たな治療ターゲットとなりうる事が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)