2012 Fiscal Year Annual Research Report
構造的転写共役因子を分子標的とした婦人科悪性腫瘍治療と薬剤耐性機構の解明
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22591872
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
蜂須賀 徹 産業医科大学, 医学部, 教授 (70180891)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 子宮内膜ガ癌 / 卵巣癌 / HMG蛋白質 / 薬剤耐性 / mtFAT / BAF57 / GalNAc-6 |
Research Abstract |
SWI/SNF複合体はATP依存性クロマチン再構築複合体であり、1つの触媒サブユニットと多数のBRG1-associated-factor(BAF)から成る。子宮内膜癌症例について核におけるBAF57、エストロゲン受容体(ER)、p53の発現を免疫組織化学染色で評価し、関連性を検討した。またBAF57発現と予後関連因子、10年累積生存率についても検討した。子宮内膜癌の核におけるBAF57発現は単変量解析で低発現群のほうが高発現群より予後良好であり、多変量解析では独立した予後因子であった。BAF57は乳癌においてERと、前立腺癌においてアンドロゲン受容体(AR)と直接相互作用するとの報告があるが、今回の研究では、BAF57発現とERの相関関係は明らかではなかった。p53はSWI/SNF複合体のいくつかのサブユニットに結合すると報告されており、子宮内膜癌においても重要な予後因子であるが、今回の研究ではBAF57発現とp53と相関関係を認め、悪性度に関連している可能性がある。これらの研究結果は2012年4月第64回日本産科婦人科学会で学会発表を、2012年5月Histology and Histopathologyで論文発表を行った(2012,27:593-599)。 また、HMG蛋白質ファミリーに対する多数の抗体をさらに免疫組織学的検討し婦人科悪性腫瘍における発現態度を検討した。その中でGalNAc-T6蛋白は子宮内膜癌、特に類内膜腺癌においてその発現は浸潤・転移との関連が指摘され、さらに卵巣癌での発現態度についても同様の結果が得られた(2012年4月第64回日本産科婦人科学会学術講演会で発表)。 また、p53蛋白質や細胞増殖のマーカーであるKi-67の免疫染色も同様に行いHMG蛋白質ファミリーとの関係を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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