2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児スギ花粉症の舌下免疫療法と誘導性制御性T細胞およびIgG4による作用機序解明
Project/Area Number |
22591897
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
湯田 厚司 三重大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80293778)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石永 一 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (50335121)
山中 恵一 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (70314135)
|
Keywords | 舌下免疫療法 / スギ花粉症 / 小児 / 制御性細胞 / IgG4 |
Research Abstract |
スギ花粉症の新しい治療法として舌下免疫療法に期待が寄せられている。我々は、成人スギ花粉症の舌下免疫療法の検討に加えて、本邦で初めて小児スギ花粉症の舌下免疫療法を開始し、小児では成人よりも良好な成績を報告してきた。効果の高い治療であるが、未だに舌下免疫療法の作用機序は完全に解明されておらず、今後の普及にあたっては大きな課題である。我々は、成人舌下免疫療法例において制御性T細胞のなかでIL-10を産生する誘導型制御性T細胞が増加することを報告してきたが、効果の高い小児例ではどうかを検討した。また、これまで遮断抗体とされるIgG4の関与が考えられてきたので、小児例のIgG4の変動を検討することとした。本年度は、研究開始初年度であるので、まず、小児40例に舌下免疫療法を行い、前後での末梢血および血清での検討を行う準備とした。スギ花粉症の小児例に12月より舌下免疫療法を開始し、治療の前後で末梢血を採取した。また、2月から4月の臨床症状を記録した。スギ花粉飛散期は本年度と来年度にまたがり、本年度のみでの結論はでないため、本年度内の成果は出ていない。しかし、次年度に大きな結果を得るための土台は完成した。現在、全例で治療が継続されており、また、検体を収集している。検体採取と同時に、小児例での効果を比較するために、舌下免疫療法を行っていない薬物療法例のボランティアを募り、花粉飛散期の臨床症状を記録している。オープン試験ではあるが、比較試験を行うことにより、小児舌下免疫療法の効果も実証できると考え、継続中である。
|
Research Products
(1 results)