2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591902
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
濱島 有喜 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30343403)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛田 秀樹 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00305525)
|
Keywords | 嗅粘膜 / 組織幹細胞 / 神経再生 |
Research Abstract |
妊娠マウスをケタミンで麻酔し、胎児の鼻粘膜を取り出し、EGF,bFGF、成長因子とともに培養し、組織幹細胞のセルラインを確立した。3から5継代培養した組織幹細胞から、RT-PCRと免疫染色を施行し、Nestin、MUSASHI1の発現を確認し、幹細胞であることを証明した。その後、神経系の組織幹細胞であることを確認するため、この組織幹細胞を分化させた。培養液からEGFとbFGFを取り除き、接着系の培養皿でさらに継代培養を行い、ベータチューブリン(神経系)、GFAP(星状膠細胞)、ガラクトセレブロシデース(オリゴデンドロサイト)のそれぞれのマーカーをRT-PCRと免疫染色にて確認した。よって鼻粘膜に神経由来の組織幹細胞が存在することが確認された。次に、この組織幹細胞を利用し、末梢神経再生に利用できないか検討した。顔面神経をモスキートペアンにて30秒間絞扼した顔面神経麻痺モデルマスに、この組織幹細胞を徐放剤に取り込ませた後に、顔面神経の挫滅部に投与し、麻痺の改善を投与群と非投与群で比較した。麻痺評価は、閉眼と髭の動きをスコア価し評価した。また、誘発筋電図にて、投与群と非投与群とで神経回復のの程度を比較検討した。治癒時の顔面神経の再生神経の程度をクリューバーバレラ染色にて評価した。その結果、幹細胞投与群ではスコア、筋電図、再生神経数ともに有意に回復が早く、治癒期間の短縮が期待された。臨床応用が可能であることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞マーカー発現を確認したに過ぎないが、今後はより詳細な機能解析を行って行きたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
神経障害モデルマウスを利用し、組織幹細胞を障害神経周囲に散布させ、障害神経が再生していくか検討する。
|