2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本の高齢者における睡眠時無呼吸症候群の横断的研究
Project/Area Number |
22591906
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
中田 誠一 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (10324435)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角谷 寛 京都大学, 医学研究科, 准教授 (90362516)
|
Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 高齢者 |
Research Abstract |
我々は、人口約2万人で北海道の道南に位置し、人の移動が少ない八雲町において、60歳以上の高齢者におけるSASの実態を明らかにするために平成22年度から引き続き研究を継続している。1年に1回北海道八雲町において携帯用喉頭ファイバーや携帯用額帯ファイバーを用いて鼻腔~咽喉頭所見や睡眠障害、胃食道逆流症の症状スコアや嚥下についての問診所見をとり、また睡眠呼吸検査については、八雲町の保健福祉課に簡易睡眠呼吸検査装置を3台貸付け、その課の保健師により、60歳以上の睡眠呼吸検査希望の住民にその装置の使い方を指導し、記録をとってもらっている。記録はメモリーカードに保存され、そのカードを当院に送っていただくことにより解析を行い、その結果は保存され、また検診を受けた人へは個人情報保護に注意しながら、各、個人宛に結果とその指導を行っている。この研究によりわかってきたことは、60歳以上の高齢者119人(平均年齢 69.6±6.8歳 男性57人 女性62人)での平日の睡眠時間は6.9±1.2時間であり、また昼間の眠気の度合いを表す日本版Epworth Sleepiness Scale(J-ESS 0-24点のスケールにて数値が高いほど昼間の眠気が強い)では5.4±4.1(男性7.0±4.5 女性4.1±3.3 P<0.05)であり女性の方が男性より有意に眠くないことが示され、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒については、より早朝覚醒での訴えが多く、日中の眠気を訴える人の割合が一番多かった。またいびきの割合は50%を占めており、彼らの無呼吸低呼吸指数は10.6±7.7/hrであり、高齢者の数値として考えると病的というより加齢に応じた無呼吸が徐々に進行していると思われた。今後、症例を重ねて検討したい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
八雲町で行ってもらっている睡眠呼吸検査施行に遅れが生じてきている。
|
Strategy for Future Research Activity |
私本人が、八雲町の現地に向かい、より睡眠への啓蒙活動を行い、現地での睡眠呼吸検査施行を促進させる。
|