2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591935
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
桜井 真由美 金沢大学, 医学系, 助教 (50303269)
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Keywords | 脳・神経 / 眼圧 |
Research Abstract |
眼圧は緑内障の最も大きなリスクファクターとされている。しかし、眼圧は日内変動するため、最も高い眼圧を知ることは容易ではない。眼圧の日内変動には、交感神経系が関与することが知られていることから、本年度は、緑内障患者における眼圧や眼圧の日内変動が、アドレナリンレセプター遺伝子の多型と関連があるかどうかについて検討した。 無治療正常眼圧緑内障患者のうち、研究に同意を得られた92人を対象とした。両眼の眼圧を二日間、朝6時から24時まで3時間ごとに測定し、二日間の同一時刻の眼圧値を平均して各時刻の眼圧値とした。より視野障害の進行した眼の眼圧について、一日の平均眼圧と眼圧変動幅を計算した。アドレナリンα1A、α2A、α2B、α2C、β1、β2、β3レセプターの17ヶ所の遺伝子多型と、一日の平均眼圧と眼圧変動幅の関連について解析した。 α2BのDel 301-303では、Insertion/Insertion(I/I)の平均眼圧(15,5±2.4mmHg)はDelenon(D)キャリアー(14.4±1.9mmHg)より有意に高く(P=0.017)、α2CのDe1322-325では、I/Iの平均眼圧(14.6±2.1mmHg)はDキャリアー(15.9±2.2mmHg)より有意に低く(P=0.037)、β1のS49Gでは、A/Aの平均眼圧(15.1±2.2mmHg)はGキャリアー(14.0±1.8mmHg)より有意に高かった(P=0.023)。各多型の遺伝子型と一日の眼圧変動幅については、有意な関連はなかった。
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